志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

目的意識

こんにちは。

 

勉強をするとき,目的意識が明確かどうかによって成果が大きく異なるように思います。それは本質的な頭の良さの違いなのかもしれませんし,人間として成熟している子,大人になっている子のほうが,そのあたりはしっかりしていることも事実です。

 

勉強以外のことでも同じかもしれません。仕事でもそうですね。

たとえば,単純作業を例にとってみると,「穴を掘れ」とだけ命令されるのと,「これこれこうした理由で穴を掘る必要がある。穴を掘れ」と命令されるのとでは,どちらか仕事がやりやすいかということでしょう。

前者は目的意識などもてようはずがありません。ただただ作業だけすることになるでしょう。できた穴が,必要な条件を満たしているかどうかはわかりません。

後者であれば,考えながら作業する必要が出てきます。目的はこうだから,穴の形は四角がいいだろう,大きさは3メートル四方くらいで深さは…と思考と判断が必要になります。当然,できた穴は必要な条件通りになっている可能性が高くなります。

 

また,この作業ですが,出来上がった穴が必要な条件を満たすかどうかは別にして,前者のほうが仕事がやりやすい人間と,後者のほうが仕事がやりやすい人間がいるようです。私は圧倒的に後者ですし,いろいろと考えながらやるほうが楽しめるとも思っています。しかし,それは人それぞれでしょう。

 

勉強では,目的意識の希薄な子というのは,しばしば作業するために作業しているようなところが出てきます。

英語の音読するときに,目的は英語ができるようになることです。考えながら音読をすると,なるべく正しい発音で読もう,暗唱できるまでと言われたから覚えることも意識しよう,文法の構造や日本語訳も意識しながら読もう,…などとたくさんの注意点が出てくるでしょう。その結果,音読するとものすごく力が付きます、

逆に,目的意識がないと,ただ「作業」として読むだけで,文章も暗記できないし,文法もよくわかっていないし,…と,勉強の効果には疑問符がついてしまいます。

 

過去問演習でも同じです。とくに,2回目3回目と繰り返しの演習をするときに,その差が顕著に表れるでしょう。

はじめての問題のつもりで解くぞ,実際の試験だとしたらこういう思考で解いていくはずだ,復習して身につけたやり方ができているぞ,…などと実力をつけるという目的意識があるからこそ,いろいろと考えて効果的な演習ができるというものです。

1回解いたから適当でいいや,どうせこの計算問題は答えが「1」だと覚えているし,などと考えて演習するのであれば,それは解き直しをやってもただの時間の無駄でしょう。

 

「できるようになる」それが勉強の最大の目的でしょう。そのためにどうしたらいいのか,普段からそれを考えながら勉強なさるといいでしょう。

 

では。