志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

箱根駅伝

新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

冬期講習で忙しく過ごしており,お正月といっても,いつものように仕事をしておりました。

授業があって見られなかったのてすが,箱根駅伝には毎年注目をしております。入試の倍率を考えると,箱根駅伝でシード権を獲得するのが入試での「合格」に当たるように思います。トップを取る必要はありませんので。力のあるチームは,予想外に崩れてしまっても,確実にシード権は獲得しました。入試においても,一定以上の実力があれば,どんなことがあっても確実に合格できるはずです。

 

さて,駅伝で考えたことがあります。

「勉強量」についての考え方です。駅伝やマラソンであれば,同じ距離を走るタイムで競います。一方で勉強については,「勉強量」を定量的に測ることは難しいので,何時間勉強をしたのか,勉強時間で考えることが多いでしょう。

しかし,ここに落とし穴があるように思います。

 

同じ1時間の勉強でも,「勉強量」には大きな差がついているはずです。

走ることにたとえると,すごくわかりやすいと思います。

1時間走ったとして,駅伝の選手だと20kmくらいの距離を走ります。何らかのトレーニングをしている方だと15kmくらい走れるかもしれません。一般の方だと10kmくらいだと思います。さらに,普段ほとんど運動をなさらない方だと7kmくらいしか進まないかもしれませんし,ほとんど走れずに仮にすべて歩いたとすると5kmくらいになるでしょう。

このとき,どなたも走った時間は同じ1時間です。しかし,走った距離は大きく異なります。走った時間が勉強時間,走った距離が勉強量なのだと考えると,実は「時間」だけで「勉強量」を考えるのがおかしなことだと気がつくでしょう。

 

当然ですが,勉強に慣れている方のほうが,同じ勉強時間でもたくさんのことをこなせます。

上の距離の例で,5kmと20kmと,4倍もの差がついたことを大げさだと感じた方もいらっしゃるかもしれません。しかし,実際には,勉強をしていてもすぐに集中力が切れる子,テレビを見ながらやっている子,友達とおしゃべりをしている子,それに加えて,1つ1つの作業が遅くてなかなか進まない子もいます。4倍くらいの差は十分にあり得るでしょう。しかし,駅伝と違って,視覚的にその差を認識するのは難しいですね。

勉強をしているのに成績が上がらないと感じている方がいらっしゃるとすれば,こうした点を見落とされている可能性もあります。

 

さらに,ここは駅伝と勉強の違いで,恐ろしいことなのですが,駅伝と違って勉強は「1時間20km」のペースでずっと走りつづけることができるのです。逆に駅伝と同じで,「1時間10km」のペースの方はせいぜい2時間くらいしか走りつづけることはできませんし,スピードも落ちていくはずです。

 

今は受験直前の冬休みです。

仮に1日12時間勉強をした方と,1日2時間しか勉強しなかった方では,6倍どころか,10倍,20倍の差がついている可能性もあります。

 

急に「速さ」を上げることはできません。これは日々の訓練から生まれるものだからです。

しかし,絶対にだらだらとはやらないぞ,真剣に向き合いつづけるぞ,と気持ちの面で負けないようにするだけでも,「勉強量」は大きく変わってくるでしょう。

 

では。