志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

「ため」にするメモ

こんにちは。

 

会社員としてきちんと働き始めた頃,会社の先輩に呼び出されて注意を受けました。

「メモを取りなさい」と。

 

仕事のことでいろいろと教えてもらうことも多かったのですが,別に難しいことではないので,メモなど取らずに「はいはい」と聞いていました。一度聞けば覚えられるようなことでしたし,メモを取る時間ももったいないと考えていました。

 

一度聞けば覚えられるなんて,そんなこと誰も信じるわけがない。

いいからつべこべ言わずメモを取れ。

などと言われたので,仕方なくメモを取るようになりました。

あとで見返すこともなかったのですし,見ないのですからぐちゃぐちゃに書いていました。

 

学んだことは,メモを取らないとまじめに聞いていないし覚えられないと一方的に認定されてしまうことがある,ということでしょう。

以来,いろいろな会社でメモを取る「振り」だけをつづけました。

「にしさんは,しっかりメモを取っていますし,そのおかけで仕事もすぐに覚えますね。」などとほめられたこともあります。

正確には,ちゃんとメモしていないですし,もちろん見返してもいません。サボりと見なされないようにメモをとる「振り」をしていただけです。

 

以前に東大生講師専門の個別塾で教室長をしていました。東大生のバイトの方々はほとんどメモを取りませんでした。

まあ,当然だよな,くらいに思っていました。

ただ,彼(女)らが卒業・就職してアルバイトを辞めていくとき,「振り」でいいからメモしなさいとアドバイスをしていました。聡明な方たちでしたので,その辺はうまく立ち回ったことでしょう。

 

最近の学校では,「関心」「意欲」などの項目も評価の対象となっています。

評価する先生方も,評価を上げようとする生徒たちも,煩わしい作業が増えているように思います。

ノートをきれいに書く,毎時間の授業の感想を100字くらいでまとめる,テストが終わると反省リポートを書く,…などと,煩瑣な宿題がものすごく多いと感じるのですが,果たしてすべてが必要なのかと疑問に感じます。

 

本来の学習の目的はできるようになることです。にもかかわらず,「評価のためだけの課題」が増えていて,生徒たちも「見せるためだけ」にこなしてはいないでしょうか。

昔のように,純粋にほぼテストの得点だけで評定が決まるほうが,子どもたちの学力を伸ばすようにも思います。

 

では。