志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

ずうずうしい生徒からの質問

こんにちは。

 

札幌はめっきりと寒くなりました。そろそろ雪が降るでしょう。

こちらの教室では,冬期講習のご案内を開始しております。例年だと,新聞折込チラシを入れるなどして宣伝しておりますが,今年はそうしたことはやめようかと思っております。お陰様で,定員になりそうな学年もあり,せっかくお問い合わせいただいても,お断りするのは心苦しいと感じているためです。

 

さて,高校3年生のときのことです。

成績トップクラスで道外の国立大学を志望していた私は,学校の多くの授業を聴いていませんでした。端的にいうと,レベルが合わなくて意味がないからです。

数学の授業もまったく聴いていませんでした。

 

それでも数学の先生の助けは必要でした。志望する大学の入試問題には難問がそろっており,解説を読んでも理解できないものが少なくありません。。わからない問題を聴けるのは,学校の数学の先生しかいません。

そういうわけで,授業をまったく聴いていないにもかかわらず,頻繁に過去問を持って質問しに行っていました。ずうずうしいですね。

質問を受けた先生はというと,まずは問題を眺め,その後すぐに解答を開いて眺め,その間の5分くらいは無言のまま待たされたのち,的確に教えてくださいました。

 

当時の私は,答を見るということは,自分で解けないのだろうなと,少しだけ先生の実力を疑っていたのですが,今だとそれが間違いだとわかります。

あれだけの難問を,問題と答をさらりと見ただけで理解できたのですから,相当に力のある先生だったのでしょう。「答を見たら,なめられるのではないか」ということも気になさらず,堂々と答を見るところも自信の表れでしょう。間違えを教えないようにという謙虚さもおありだったのだと思います。

 

そもそも,授業を聴いていない生徒に丁寧に対応してくださること自体が,懐の深さを感じますね。私の大学入試も応援してくださっていました。

 

こちらの教室にも,勉強が得意な生徒さん,苦手な生徒さん,勉強をがんばる生徒さん,さぼる生徒さん,…と,いろいろな方が来てくださっています。

しかし,全員が間違いなくいい子ですし,私は全員のことが大好きです。

 

学校や塾などで,先生と生徒との間で問題が生じることがありますが,誰に問題があるのかということは置いておいて,まずは大人の側に受け入れる懐の深さが必要なのだと思っています。

子どもたちに問題があったとしても,そうした大人がいれば,多くのことは自然と解決するのかもしれません。

 

では。