志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

「できる」という状態

こんにちは。

札幌市内の多くの中学校では,そろそろ定期試験が始まります。
こちらの塾でも,定期試験に向けて,生徒たちと一緒にテスト対策を行っていきます。

中学1年生のみなさんにとっては最初の定期試験となります。
最初のテストで成績の「序列」みたいなものがある程度決まってしまいます。
もしかしたら,中学3年間の中でもっとも大切なのがこのテストなのかもしれません。

勉強が苦手な子の特徴の1つとして,「できる」という状態をわかっていないというのがあります。
もしくは,「できる」という状態を過小評価しすぎているともいえるでしょうか。

たとえば,英単語を練習して覚えた(覚えようとして練習した)とします。
ある子は,10回と回数だけ決めて練習したとします。たぶん,半分くらいしか書けるようになっていません。
ある子は,そのときには全部書けるようになったけれど,翌日には忘れて書けなくなっていたとします。
またある子は,そのときには書けて,翌日に復習しても,どうにかこうにか思い出しながらだと,単語を書けたとします。
さて,この3人の子の中で,「できる」ようになったのは何人いるでしょう?
厳しいとお感じになるかもしれませんが,0人です。
3人目の子も時間がたつと,そのあと何度も目にして,そして使って,スラスラと書けるようになる単語と,あまり使わなかったために書けなくなる単語とが出てくるでしょう。少なくとも,テストで1つも間違えずに書けるレベルではないでしょう。

数学(算数)でも例を挙げてみます。
授業で先生が難問の解説をしたとします。その後の生徒の対応のちがいですね。
ある子は,授業で先生の説明を聞いて,解き方は理解ができたとします。しかし自分では解いていません。
ある子は,授業後に自分で問題を解いてみたけれども解けずに,後日,先生に質問して解き方を教わったとします。
ある子は,自分で解いたけれども解けずに先生に質問した後,再び自分で解きなおしてみて,解けることを確認したとします。
ある子は,さらに,その問題にチェックを入れておいて,テスト前になってもう一度その問題を解き直してできることが確認できたとします。
こちらも,1人目と2人目の子は「できる」ようになっていませんね。
最低でも,できなかった問題を教わった後は,自分だけで解けるかどうかやり直してみることが必要でしょう。

定期テストの答案を見てみると,テスト対策として解けなかった問題を教えたにもかかわらず,テストでは同じ問題を間違えているとか,小テストのときには解けていたのに,本番のテストではできていないとか,そういったことがものすごく多いです。

音楽でもスポーツでも,繰り返し練習してスラスラとできるようになるまで行います。
勉強も同じです。スラスラと自分の力だけで解けるのが「できる」という状態で,そうなるまでひたすら反復練習をするしかないでしょう。
これくらいで大丈夫かな,と安易に妥協をすると,テストでは解けないものなのです。

では。