こんにちは。
授業中にこんなことがよくあります。
前回のところが難しかったので,復習から入ろうと思っているとき,一応は生徒さんたちに確認を取ります。
「前回のところが大変だったから,復習から入りたいのだけれど,完璧だから復習しないで先に進んでほしいという人はいるかな?」みたいに聞いてみます。
自信満々に「完璧です。進んでください。」と手を挙げる方がよくいらっしゃいます。
こちらとしては(むしろあなたができないだろうから,復習しようと思っているんだよ)と,そう思っている方ばかりが手を挙げてくださいます。
とりあえずは「ごめんね」とその方に謝り,そして復習から行うのですが,手を挙げた方ができることは滅多にありません。
ご自分ができるようになっているか,本当に身についているかどうか,自分で正しく判断するのは難しいことです。しかし,こうした経験を繰返すことで,徐々にそうした力も身についていくことでしょう。
宿題を出さない,もしくは減らす学校が増えています。今の日本の教育界の潮流のようです。全員一律の宿題というのは効率が悪く,それぞれがご自身に合った学習内容を考えていくべきだという考え方が,やっと広がってきたようです。
学習の目的は,当然ですができるようになることです。
問題集を1回やったからそれで終わりというのではなく,身についていないのであれば,さらに練習を重ねる必要があります。ここでも,身についているのかどうか,ご自分で判断することが求められます。
こうした練習を積み重ねていくと,何をどれだけやればよいのか,正確に判断できるようになっていくでしょう。他人に指示されたのでは,その練習メニュー(宿題)は80点のものにしかなりませんが,100点満点の課題を考えて実行できるようになります。
勉強を強制されることの弊害,もっと限定的に言えば宿題の弊害は,想像以上に大きいものなのかもしれません。自己マネジメント力,主体性がほとんど身につきませんね。
では。