志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

たくさんの教材

こんにちは。

 

これは私の考えです。当然ですが,いろいろな考え方があるでしょうし,どれが正しいかなど決められないでしょう。それぞれの生徒さんにとって向き不向きもあると思います。

 

教材の「数」の話です。

1つの教科について,3つも4つも教材を渡している塾があります。通常の教材,講習のもの,…と時期によって使うものが違って4冊になった,というのではなく,あくまで同時期に使うものとして3冊も4冊も渡されています。また,英単語帳,漢字練習帳などの補助的なものではなく,メイン教材のようなボリュームのものを複数です。

5科目になると教材だけで20冊くらいになりますね。

 

もちろん渡すからには塾側の考えもあるでしょう。教材ごとに,授業で使うもの,宿題用の自習用教材,定期テスト対策教材,…と役割を分けている,などと説明されることが多いように思います。

 

しかし,これだけ教材があったとき,全部を消化しきることはできるのでしょうか?さらに,塾の教材に加えて,学校で配布されるワークブックなんかもあるわけです。
全部やり切れています,塾の先生も進捗を管理できています,というのであれば,すばらしく成績は向上するでしょう。ただし,全部をやり切れるのならばです。

 

逆に,私などは,基本的には1科目につき教材は1冊というように考えています。受験生だと,復習用(例えば中学3年分のまとめ教材など)にもう1冊やってもらいますが,それでも2冊です。

1冊のものを本当に完璧にわかるまでやり切れば,相当に力がつくという考えがあるからです。また,現実的には1冊をやり切るだけでも相当に大変です。私自身,テキスト1冊であっても,分量が多くて,授業と宿題ですべてを扱うことはできていません。たったの1冊でも,それは無理な話です。

 

何が正しいのか,それはわかりませんが,私は,1つのものを完璧にこなしていくことをお勧めいたします。宿題を出すにしても,授業で一度解いた問題をもう一度解いてもらったりしています。それでも,授業と宿題で2回しか解いていないわけです。本当に身についたかどうかはわかりません。少なくとも「完璧」にはなっていないでしょう。

 

最後に,冗談だと思って読んでいただきたいのですが…

たくさんの教材を生徒に与えると,親御さんから「教材費」をいただけます。これが結構な利益を生み出します。教材の「数」が多ければ多いほど,売り上げや利益も大きくなりますね。

しかしながら,成績を上げること,生徒たちのことを考えるよりも,売り上げを上げることを優先してたくさんの教材を渡している塾などないでしょう。主義,主張のちがいですね。

ですが,1冊をやり切れていないのであれば,2冊目は必要であったのか,親御さんの立場で考えれば,それにお金をかける価値はあったのか,費用対効果はどうなのか,…などと,疑問符がつくことは確かでしょう。

 

塾教材に限らず,ご自分で市販の参考書や問題集を購入されるときでも,1冊を完璧にするという意識は大切になさると幸せになれる可能性が高くなると思います。

 

では。