志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

進歩の大きさ

こんにちは。

先日,失敗したなあ,と思うことがありました。
甥っ子が遊びに来たので,2人でいっしょに近くの公園に行きました。
4歳で幼稚園の年少さんです。

砂場で遊んだあと,
(暇なので,私は古墳を造っていたのですが,見事に甥っ子くんに破壊されました。)
使っていたスコップやバケツなどの道具を片付けようと,公園の水道で洗っていました。
そのとき,甥っ子くんは,「自分も洗って片付ける」と言わんばかりに,
別の道具を水道のところに持ってきて洗おうとしました。
きちんと洗えていないし,はっきり言ってしまう片付けの邪魔なので,
「おじさんが洗うから,洗ったやつを袋にしまってね。」と言って,自分でやりました。

あとで思い出したのですが,この子はお片付けが苦手でほとんどしません。
ママ(私の姉)とも,お片付けを目標にしようか,と約束もしていました。

つまり,この行動は,甥っ子くんにとってみたら,ものすごく頑張っていて,
ものすごくえらいことで,大きく成長した証だったはずなのです。
気がついてあげられなかったのは大きな失敗でした。思いっきりほめてあげないといけませんでした。

子どもの成長というのは,大人にとってみると,ほんの少ししか進歩していないとか,
できて当たり前だとか,そのように感じて見過ごしてしまうことも多いと思います。
また,気がついていてもまったく評価せず,むしろ傷つけるような態度をとってしまうことさえあるように思います。

小中学生の勉強の場合でもそうですね。
ものすごく勉強が苦手で,いつも10点とか20点しか取れない子が30点を取った。
「すごいじゃないか。点数がうんと上がったよ。」というのと
「おいおい,まだまだ30点とは情けない。もっと勉強しなさい。」というのと,
どちらが子どものやる気を引き出すでしょうか。

勉強が大嫌いで,勉強時間が毎日ほぼ0分の子が,
その日は10分だけ勉強して何題かだけ問題を解いてきた。
これもやはりほめてあげるべきでしょう。

とくに,苦手な子というのは,ほんの少しずつしか改善していかないことが多いです。
それに気がついてあげて,ほめつづけてあげると,ある日,大きく変身することもあります。
根気よく,我慢強く,そしておおらか気持ちで見守ってあげていると,
大人の側もそれに気がつきやすいように思います。
子どもにとっては大きな進歩でも,大人にとってはものすごく小さなものにしか感じられないこともあるからですね。

甥っ子くんには,今度会う時にお片付けできたら,
思いっきりほめてあげようと思います。
たまにしか会わないため,気がつきにくいのは無理もないですが,悪いことをしました。

では。