志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

書き順

こんにちは。

漢字の書き順(筆順)についてです。
私は国語や書写の専門家でもありませんし,在野で研究を重ねているわけでもありません。あくまで,子どもたちを指導していて,ふだん感じていることという前提でお読みください。

正しい書き順で文字を書くことについては,学習指導要領にもほんの少ししか触れられておらず,また,「書き順」は関係がなく,読めればそれでいい,という意見が近年では多いように思います。
ただ,もしかしたら想像以上に書き順は大切かもしれませんよ,ということを書こうと思います。繰り返しますが,あくまで私見ですし,それについて議論する気もありません。

聞いた話なので本当か嘘かはわかりませんが,書き順というのは書道からきた考え方だそうです。書き順を正しく書くと,きれいな字を書けるようになるかもしれません。
実際,非常にきれいな字を書く生徒がいますが,ほぼ例外なく書き順を守って書いています。
逆もしかりで,字がものすごく汚い子は,書き順も間違えていることが多いです。ときには,信じられないような書き順で書いている子,自分の名前すら正しい書き順で書けない子がいます。

極めて多い例をあげます。
ひらがなの「や」の字が読みにくい子がかなり多いです。右上の「点」が離れていて,「か」と見分けがつきにくいのです。
こういう「や」を書く子はほぼ例外なく書き順を間違えています。右上の「点」を2画目ではなく3画目に書きます。正しい書き順を教えて,2画目の「点」を1画目にくっつけて書くように指導すると,たいていは読みやすい「や」を書けるようになります。

また,成績の良い子ほど,正しい書き順で書いていることが多く,勉強が苦手な子ほど,書き順がめちゃくちゃなことが多いです。
この辺りも私の感覚でしかなく,統計があるわけではありません。ただ,指導している限りでは,はっきりとその傾向はみて取れます。
勉強が得意な子のほうが書き順についても正しく習得してきた,だから学力に比例しているという単純な理由であるのかもしれません。
しかし,それ以外にも理由があるかもしれません。一言でいうと勉強に対する姿勢でしょうか。
小学校1年生から勉強をはじめ,その勉強の中には漢字も含まれています。
「とりあえず,読めればいい。書き順は関係ない。」という姿勢で勉強をした子と,「習ったことなので,書き順も含めて正しく覚えよう。」という姿勢で勉強した子では,他の学習についても姿勢の差はあるでしょうし,小学校高学年くらいになったときには,学力に大きな差が生じても不思議ではありません。

専門家の方からするといろいろとご意見はあるかと思いますが,字が汚くて困っている方などは,お子様に書き順を意識させると,改善が望めるかと思います。
また,まだ,低学年のうちであればとくにそうですが,なにごとも1つ1つ丁寧に勉強することの一環として,書き順も正しく勉強し,勉強に対する良い姿勢を身につけさせることは悪いことではないと思います。

では。