志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

入退室自由

こんにちは。

前に勤めていた塾では,授業時間のルールとして,「入退室自由」,「飲み物を飲んでもOK」というルールにしていました。
会社ですので塾全体のルールがあり,そのルールに従えばどちらももちろんアウトです。
ただ,全体としてお堅い雰囲気の塾だったので,少しでも自由に伸び伸びと勉強してほしいという気持ちがありました。

それと,もう中学生(小学6年生の受検するクラスもありました)なのだから,そのあたりのマナーは自分で判断してくださいと,生徒たちに任せていた部分もあります。
結局,だれも授業中に飲み物を飲みませんし,当然ですが,途中で出ていくような生徒もいません。秩序が保たれているわけですから,その目的が達成できているなら,ルールはゆるいほうがいいと思っています。

生徒たちも部活や委員会など,いろいろと用事があって遅れてくる場合があります。遅れてくると,授業の真っ最中ですので教室のドアを開けて入って行くのときに,気が引けるものです。
そのときに,「入退室自由」であると,少しは教室に入りやすくなるとも思います。
遅刻も自己責任ですから,何を優先するかは,自立した1人の人間である生徒たちに任せているというわけです。遅刻の理由を問い詰めたり,叱ったりすることはもちろんありません。
また,おそらく本当に具合が悪いのでしょうけれど,年に1人くらい,そっと教室から出ていく生徒もいました。

大人の方たちも読んでいらっしゃると思いますが,映画でも講演会でも何でもいいのですが,つまらないからと,途中で退室して帰った経験はないでしょうか。

授業も同様で,教える側がしっかりとしたものを提供すれば,生徒たちは必ず真剣に聞いてくれるはずです。生徒たちも学力をつけることを目的に通っていることは重々承知しているのですから。

厳しくルールで縛り付けるという考え方もありますが,生徒たちにのみ責任を負わせているようで,ちがっているようにも感じます。教える側こそまずは責任を負うべきで,その責任とは,みなが真剣に聞いてくれるレベルの授業をしっかりと準備して提供することになろうかと思います。

いろいろな考え方があり,一概にどれが正しいとは言えないですが,私は,自由で楽しい雰囲気を演出するようにしていますし,伸び伸びと勉強させたほうが,子どもたちの将来の可能性も大きく伸ばすことができると信じています。
子どもたちを1人の大人として扱い,自己肯定感をもてるようにしてあげることが大切であると考えているから,子どもたちに任せている面も大きいです。それは,自由とそれにともなう責任を子どもたちに与えているので,ある意味ではものすごく厳しいとも考えられます。表面上のルールだけ見れば,非常にゆるいですけれど。

では。