志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

基本を軽視しない

こんにちは。

ある将棋の強い方がお勧めされていた将棋の練習方法があります。
将棋界ではある程度知名度のある方です。テレビにもよく出演されるプロ棋士の息子さんで,この方は奨励会というプロ棋士の育成機関を卒業できずにプロ棋士にはなれませんでしたが,現在は指導棋士として幅広く活躍されています。将棋のアニメなどの監修も手掛けられています。

その練習方法ですが,「一手詰をすべて1秒で解けるまで繰り返し練習する。」というものです。
これができるようになったら「三手詰をすべて1秒で…」だそうです。

「一手詰」,「三手詰」というのは何かというと,詰将棋というものがありまして,相手の王様を捕まえるパズルのようなものですが,その中でも簡単なものです。「詰み」というのが,王様がどこにも動けないし,別の駒を動かして王手から逃れることもできない状態,つまりは次に必ず王様が取られる状態をいいます。「一手詰」というのは,自分が「一手」指すと「詰む」もの,「三手詰」というのは,「自分→相手→自分」と合計で三手指すと「詰む」ものです。初心者が練習するようなものすごく簡単な詰将棋が「一手詰」,「三手詰」というわけです。
ちなみに,今をときめく藤井総太先生は,小学6年生のときにプロ棋士の先生方も参加される詰将棋解答選手権で初優勝され,以来4連覇を達成されています。将棋は相手の王様を捕まえるゲームなので,この詰将棋が強いと,終盤にものすごい威力を発揮します。プロの先生だと100手以上かかる詰将棋も解くことができます。

この方法ですが,私もやってみようと思い,早速インターネットで「一手詰」と「三手詰」の本を注文しました。
やってみようと思った理由は,「これなら簡単につづけられそうだから」です。

勉強でも何でもそうですが,「つづけれらる」というのが,意外と忘れられやすい大切な要素であると思います。
私の場合だと,なぜだか勉強については毎日つづけられたものの,瘦せようと思って始めたランニングであるとか,「棋譜並べ」という将棋の勉強であるとか,節約しようと思ってはじめた「外食禁止」であるとか,まったくつづかなかったものが多々あります。

勉強について「これこれをやりましょう。」と子どもたちに提案しても,つづかない場合が少なくありません。
「つづけられる」という視点も重視しながら練習方法や勉強方法というのは考えないといけないということなのかもしれません。

初心者が解く,ものすごく簡単な詰将棋を解いて,果たして強くなるのかどうかというと,この指導棋士の先生曰く,奨励会入会までのレベルであれば必ず強くなる鉄板の練習方法だ,とのことです。
「一手詰」は,普通は覚えたての超初心者が解くものです。
そのようなものでも徹底的に,一秒でわかるようになるまで反復練習するとすごく強くなるそうです。
いかに,基本が大切であるかというのも気づかせてくれますね。

みなさんも,「基本の重視」,「つづけられること」というのを重視して勉強に取り組まれると大きな成果が上げられると思います。

では。