志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

応用は基本の延長でしかない

こんにちは。

ほぼ毎日ブログを書いていると,ブログ本来の「日記」という意味の通り,日記を見返すように過去のことをふりかえることができますね。
以前に一手詰のことを書きましたが,なかなかの上達ぶりで,本には300題載っているのですが,帰りのバスの中の10分程度の時間で全問解いて時間が余るようになりました。そろそろ次の三手詰に進もうかと思っています。
ブログで確認すると,はじめたのが2/21で,2週間強つづけていることがわかりました。

先日,新聞に載っていた超手数の難しい詰将棋を解いたのですが,自分でも驚くほど簡単に解けました。勉強でも将棋でも,応用問題は基本問題の延長でしかなく,したがって基本を徹底的に鍛えることがものすごく重要だということでしょう。

この「一手詰を一目で解けるように」という練習をしていて,似たような感覚を覚えた経験を思い出しました。高校に入りたての頃のことです。
最近,高校入学前の春休み,そして高1の1学期が大学入試にとってはもっとも重要ですよと,そんな記事を書いたかと思います。実は,私も春休みに少し勉強をさぼり,入学後の実力テストで数学は追試になったのでした。そこで,先生から問題集を3周解くように言われ,それを実行し(実際は5周解きました),最初の定期テストでは良い点を取って勉強が軌道に乗ったのでした。
その,問題集を繰り返し解く感覚と,一手詰を繰り返す感覚が非常に似ていると感じたのです。
もう問題も答えも暗記できています。それでも解きます。そうしているうちに,数学でも将棋でも,考えないでもなぜか答えがわかるようになってくるのです。
数学の因数分解でいうと,「x^2+x-6」という問題があったとき,見ただけで瞬時にして「3と-2で因数分解できる」と反射的にわかるようになります。将棋でもそんな感覚が身についてきているのを感じます。

こういう単純作業みたいな勉強方法が自分には向いているという面はあるでしょう。
しかし,何度も強調しますが,基本が大切だ,という一言に尽きると思います。
さらに,応用は基本の延長ですので,さらに多くの難問は基本をいくつか複雑に組み合わせたものがほとんどですので,基本さえしっかりしていれば,どんな学校でも合格するということです。

さて,この絶大な効果のある「一手詰」ですが,練習方法として一般にはほとんど普及していません。数学でも問題集を繰り返すという方法を実際になさった方は多くはないでしょう。どうしてでしょうか?
思うに,効果を信じない方が多いからではないでしょうか?仮に将棋初段の方が,一手詰を勧められたとしたら,「私はそこそこは強いのだ。バカにするな。」と怒る可能性が高いと思います。それで,プロの先生もアマチュアの方に紹介しなくなったということもあるのでしょうね。数学でも,何で1度解けたものをもう一度解くのか,繰り返したら答えを覚えてしまっているのに3回以上解いても無意味だし時間の無駄ではないかと,やってみようとしない方が多いのではないかと思います。

素直に人の意見を聞く,そしてやってみる,というのが,宝物のような稀有な才能であることもよくわかると思います。

ちなみに,5周解いて臨んだ高校で最初の1学期の数学のテストですが,解きながらこう感じていました。
「全部一回解いたことのある問題だ。だから全部スラスラ解ける。」と。
実際には,数字が変えてあるなど,まったく同じ問題はほんの少ししかなかったのです。半分くらいまで解いて,たぶん違うなと気が付きましたが…
ただ,基本を繰り返したことで,どの問題も「一目」でわかるようになっていたのですね。

何度か書いていますが,とくに数学に苦手な方は,問題集の反復練習,最低でも3周という勉強方法を実践してみてください。絶対に成績の上がる成績保証付きの鉄板の学習方法です。

では。