志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

基本の大切さ

こんにちは。

早速はじめた「一手詰」ですが,思っていた以上に難しいところがあります。
もちろん,全部解けるのですよ。ただ,すべて「一目」で解けるかというまだまだ到底無理です。
意外と駒利きをいい加減にしかわからずに盤面を把握していたんだなあ,とか,自分は飛車の使い方が下手だなあ,とか,気がつくことがあるのです。
やはり,将棋は奥が深いですね。

そろそろ,国立大学の二次試験ですね。
私には,次のような思い出があります。
入試会場にやり込んだ問題集なり,参考書なりを持参して,直前にも確認をすると思います。
数学の「チャート」という問題集がありますが,このシリーズは「色」でレベル分けをしており,難しいほうから順に,「赤チャート→青チャート→黄チャート→白チャート」と4段階になっています。それで,本の表紙もその色で塗られていて,一目見ただけで〇チャートだとわかるようなデザインになっています。

やり込んだ問題集でしたので,これを試験会場にも持って行ったのですが,私はというと,「黄」のチャート,レベルでは3番目のものを使っていました。基本に近いようなレベルでしたが,高校の先生曰く,これを完璧にすれば東大でも京大でもどこの大学でも合格することを保証しますとのことでした。ちなみに,おっしゃっていた先生は京大のOBです。
そんなわけで,当時を振り返ると「苦行」のように感じていましたが,「黄」を文字通り完璧にしたのです。

ところが,試験会場では,チャートを持っている受験生は多いものの,その「色」を見ると「赤」や「青」ばかりなのです。恥ずかしくて,私の「黄」くんをカバンから出すことができませんでした。

しかし実際には,私はこの大学に合格をしています。個別の大学模試でも数学はかなり良い成績を取れていましたし,一般の模試でもそうです。
「黄」を完璧にして基本を徹底しており,派手なテクニックはないものの,「赤」や「青」を使ってテクニックや高難度の技術の習得を目指したライバルたちと同等レベル以上には数学の力がついていたわけです。

将棋の「一手詰」も似たようなところがあるのかなと思います。
以前にも何度か書いていますが,大学入試は「基礎」が大半を占めています。
「基礎」を徹底すれば,どんな大学でも合格するはずです。
ものすごく難しい内容を勉強していて,二次試験のレベルはそれなりに得点できるのだけれども,「基礎」を問われるセンター試験形式だと得点が伸びないタイプは,少なくないように思います。これらの方も「基礎」を固めなおすとさらに成績が伸びるように思います。
「一手詰」を完璧に,というのと同じように,勉強でも,ものすごく難しいものをやる必要はないので,1冊1冊の問題集や参考書を完璧にしていくことが大切なのでしょう。
具体的にいうと,数学では問題集を3周以上繰り返して解くことですね。

では。