志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

ななめ上の関係

こんにちは。

昨日,苦手な子に対して指導をしていると,徒労感を感じることもあると,そんなことに触れました。
教えている子どもたちが,思うようにできるようにならなかったり,素直に指示に従ってくれなかったりすると,苛立ちを感じて,ときには怒ってしまうこともあるでしょう。
私は職業的にそういう子どもたちをたくさん相手にしていますので,決して怒ることはないのですが,正直に申し上げると,私も人間ですから,少しだけイラっとくることはあります。グッと気持ちを押さえて笑顔を対応することは言うまでもありませんが。

子どもができないときの徒労感や苛立ち,怒りの感情などは,親子の間では,コントロールが難しく,うまくいかないことがよくあります。
どうしても,親御さんというのは子どもに対しての期待が大きかったり,自分ができたから子どももできるはずだと考えてしまったりする傾向が強いようです。そのため,できなかったときに,子どもに対する当たりが強くなってしまうことがあるようです。
教えているときだけではなく,何かを注意するときなども同じような傾向があるでしょう。
作用と反作用のように,親御さんの当たりが強いと,その分だけお子様の反発も強くなり,悪循環も生まれてしまうことがあります。

たまに,子どもに勉強を教えているのだけれど,教えている親御さんがイライラしてしまってうまくいかない,というような相談を受けることがあります。ごく普通のことですので,あまり気になさらないほうがいいですよ,勉強のことはご本人や塾に任せていいのかもしれませんねと,アドバイスすることが多いです。
非常に穏やかで聡明な印象を受ける方(ときには親御さんの学歴を知ることもあり,超一流の学歴の方も多いです)ですら,普段の物腰からは想像もできないのですが,同様のお悩みをおもちの場合が少なくありません。

塾の先生でも,家庭教師でも,親戚のお兄さんお姉さん,おじさんおばさんでもなんでもいいのですが,親子ではない関係だと,このような悩みがうそのように解消されることがあります。
先生などの存在は,父親や母親とは少し違って,子どもたちから見たときにななめ上の関係になっています。上下ではなく,ななめ上という関係が,緩衝材のような役割も果たすのでしょう。(歳の近い兄弟姉妹でも,親子同様にうまくいかないことが多いように思います。)

お子様の勉強のことに関して,親子でうまくいかないときは,一人で抱え込まずに塾の先生や学校の先生などに相談されるといいと思います。
もちろんほかにも要因はあるでしょうが,「まだ小さい下の子にかかりっきりで,この子にはまったくかまってあげられなくて…」などとおっしゃっているご家庭のほうが,お子様の勉強はうまくいったりすることも多いです。

では。