志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

不思議なお店

こんにちは。

 

大学生のときに住んでいた学生寮の近くに,不思議なラーメン屋がありました。

先輩たちがラーメン屋と呼んでいたので私もラーメン屋といっていますが,餃子やチャーシュー,ラーメンなどをつまみにして飲んでいるお客様も多く,居酒屋に近い感じかもしれません。

 

このラーメン屋さんの何が不思議なのかというと,たぶん,深夜の2時くらいに開店し,朝の8時くらいにお店が閉まるのでした。

はっきりと営業時間を確認したことがありませんので,それで「たぶん」なのですが,夜中に開けて朝に閉に店を閉める深夜営業という珍しい形態をとっていました。

その学生寮には4年間住んでいたのですが,4年間で2~3回しか行ったことがありません。営業時間がわからないのもそのためです。

 

昼の時間には空いていません。飲みに行った帰りに寄ろうとしても,まだ開いていません。最寄りの駅前で飲んで,そのまま深夜までカラオケに行って,それでやっと入れるくらいでしょうか。

また,テストの前などに深夜まで勉強をしていて,明け方にふらっと食べに行ったこともあります。寮の友達と遊んでいて深夜まで起きていることはよくありました。それでも数回しか食べに行かなかったということは,ラーメンの味はお察しください。

 

だいたい,お客様は入るのだろうか?

どうしてこんな営業時間なのだろうか?

と,ずっと不思議に思っていたのでした。

 

数年前のこと,職場でとりとめもなく,昼から開いている居酒屋(立ち飲みが多いでしょうか)のことなどを話していました。どうしてこのような話題になったのかは覚えていません。いつも真面目に忙しく働いていたわけですから。

ただ,その日はそんな話題になりました。自然な流れで,学生時代の変な営業時間のラーメン店のことも話したのです。

そこで,居酒屋について造詣が深いある先生から,その答えを教えていただくことができました。

タクシー運転手を相手にする居酒屋なのではないかと。

確かに,そのお店の向かいはタクシーの営業所でした。

深夜2時とか3時にお仕事を終えたドライバーさんが,始発電車の時間まで飲んでから帰るといった需要があるのでしょう。

 

先日,GoogleMapで確認したところ,そのお店はなくなっていました。街の様子も結構変わってしまいましたし,20年前の記憶もあいまいなのですが,タクシーの営業所はそのまま残っていましたので,はっきりとこの場所だとわかりました。お店がなくなったことは確かでしょう。

 

駅前にあるよく行っていた居酒屋は2軒とも残っていました。

1軒は「酒場放浪記」でも紹介された昭和の雰囲気のあるお店で,もう1軒には私が酔っぱらって差し上げたプロ棋士の色紙が今も飾ってあると思います。

どちらの店主さんも今ではご高齢でしょう。そのうちに店じまいする可能性も高そうです。もう一度,顔を出してみたいのですが,さすがに東京まではなかなか行けませんので,それもかなわないかもしれません。

 

では。