志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

囲碁と将棋のプロ制度

こんにちは。

 

最近は将棋ブームです。

将棋のイベントに行くと,ほんの10年くらい前だと考えられなかったくらいに,女性のお客様が多いように思います。そんなところからも,将棋の人気が出てきたことを実感しています。

 

将棋のプロ制度がどうして成り立っているかというと,スポンサーとなってお金を出してくださる企業があるからです。その中心的な存在が新聞社です。新聞に小さく「将棋欄」があるのをご存知かと思います。

新聞社が「棋戦」を主催し,対局料や賞金などのお金を出してくださり,その対価?として新聞に将棋欄を作ることができています。

 

しかし,将棋欄があるからといって,それを目当てに新聞を購読される方は滅多にいらっしゃらないでしょう。しかも,新聞社が主催する棋戦でもっとも賞金が高いのが「竜王戦」ですが,これの優勝賞金は4,000万円を超えます。総額ではどれくらい新聞社(竜王戦は読売新聞の主催)がお金を出しているのか。おそらく,億単位のお金です。

新聞の売り上げに対しての将棋欄の貢献度を考えると,企業の社会的貢献という意味は別にして,新聞社が将棋にお金を出す意味はないのではないかと思っています。

 

先日,囲碁の「女流名人戦」が休止になったというニュースを見ました。囲碁界も,将棋と似たような構造で,新聞社などがスポンサーとなって,プロ制度が維持できています。

詳しい事情は分かりませんが,囲碁のほうでは,撤退する新聞社が現れたということでしょう。

早晩,囲碁も将棋もプロ制度が維持できなくなるような気がしています。スポンサーにメリットがあるとは思えませんので,今後もいろいろな棋戦が休止に追い込まれていくと予想しています。

 

新聞社もお金がなくなっていくでしょう。

10年前くらいに,新聞の発行部数を調べたことがあります。そのとき,一番売れている新聞で,発行部数は1,000万部を超えていました。

今年,自由研究で新聞について調べた子がおり,聞いてみたところ,一番多いところ(10年前と同じ新聞社)で600万部にまで発行部数が減っていました。ものすごい減り方ですね。そのうち,新聞社が倒産することもあるかもしれません。

 

社会は急速に変化していっています。

近年では,その中でも,暗い話題ばかりが目に付くような気がしています。子どもたちが希望を持てる明るい日本にするためには,どうすればいいのでしょうかね。

 

では。