志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

先生にもっとも必要な力

こんにちは。

 

以前に少しだけ教育学について勉強していたことがあります。

その中で,教師(おもに学校の先生を想定した学習内容でした)に求められる様々な能力と理想の教師像を考えるものがありました。

子どもたちに寄り添って,子どもたちの気持ちをわかってあげるとか,ときには叱ってあげて,子どもたちをあるべき方向に導いていくとか,子どもたちの手本となるような優れた人間性であるとか,そんなことがいろいろと挙げられていました。

しかし,結局のところ,教師にもっとも必要な能力とは,教える力とそれを支える学力であるということが示唆されていましたし,それは私も正しいと感じています。

ところが,ときに教師を目指そうとする若者が見落としがちな視点でもあります。

 

学校が楽しいかどうかと考えたとき,勉強がわかれば楽しいし,逆に勉強がわからない子どもたちは楽しくないと感じる傾向が強いようです。

それは当然でしょう。学校にいる時間の中で,そのほとんどは勉強に費やされているのです。

仮に私たちがまったく理解できない授業,たとえばフランス語をまったく理解できないのにフランス語で講義されているとか,大学院レベルの難解な数論であるとか,そうしたものを50分×6時間,毎日聴きつづけるとしたらどうでしょうか。苦痛でしかないと思います。

極端な例を挙げましたが,勉強がわからない子どもたちも,学校では同じかそれに近い感覚で過ごしている可能性はあります。勉強がわからないとものすごくつまらない学校生活になってしまいますね。

 

勉強が必ずしも得意ではない子も多いです。むしろ苦手な子のほうが多数派かもしれません。しかし,最低限の学力,学校の勉強について行かれる力を保てるよう,サポートしてあげることは大変に重要です。

学校が楽しめるようになると,いずれ勉強も伸びていく可能性があります。勉強以外の分野で力を発揮するようになるかもしれません。学校が嫌いだと,本来は得意なはずの分野でも伸び伸びと活動することが阻害されてしまう場合があるようです。

 

では。