こんにちは。
労働には時間の切り売りという側面があります。
時間を提供する対価として賃金を得ているという考え方です。少なくとも,経済学ではこのようなとらえ方をしています。
学生時代,新宿に出掛けたときには,必ずアンケート調査を行っていました。
新宿駅西口のヨドバシカメラなんかがある辺りをうろついていると,「アンケートにご協力ください」と声を掛けられます。
企業が行っている商品のモニタリング調査なのですが,複数のパッケージを見てどれが良いか答えたり,ある商品をいくらなら買いたいかと答えたり,その理由を書いたりするものでした。
20~30分で終わるものならば500円,50分くらいかかるものなら1000円の図書カードがもらえました。ときにはレトルト食品のアンケートがあり,この場合は食事にもありつけました。
お金がないので時間の切り売りをしていたわけです。本は必ず購入しますので,私にとっては図書カードも現金もその価値はほとんど変わりませんでした。
安売りをしていると,行列ができることがあります。
1年前だと,マスクを買い求めるために,開店前からドラッグストアに行列ができていました。
これを経済学的に考えるならば,商品を買うために多くの時間を失っていることになります。仮に1時間で1000円を稼ぐことが可能なら,2時間行列に並んだ場合には,2000円以上安く手に入らないと損したことになります。
デマがきっかけとなって,ティッシュやトイレットペーパーを買うのに行列ができたこともありました。これも1年ほど前でしょうか。
1973年のオイルショックのときにもトイレットぺーパーを買い求める行列ができました。たびたびテレビのドキュメンタリーなどでで流れるシーンです。
こうしたことを知っている子とそうでない子がいます。小さな違いのようですが,こうした知識の差がいくつも積み重なると,かなりの学力差につながるものです。
最近,テレビを見ない子が増えているせいか,ひと昔前よりも雑学がない子が増えているように感じます。世代としての学力低下もこのあたりが原因の一つなのかもしれません。
では。