こんにちは。
いろいろな世界でよく言われていることがあります。
「練習を1日休むと取り戻すのに1週間かかる」
スポーツの世界であれば,1日休んだだけで筋力が衰えて,元の筋力に戻るまでに1週間くらいかかるのだとか?
あくまでトップアスリートの場合でしょうし,科学的なデータに基づいた事実なのかどうかはわかりません。
しかし,継続が大切であることに変わりはないでしょう。
あくまで一生懸命に勉強している方の場合ですが,勉強は1日さぼると,やはり取り戻すのに1週間,もしくはそれ以上かかるでしょう。
かつて担当していた生徒さんで,まったく成績の上がらない子がいました。
受験生でしたので,毎日毎日塾の自習室に来て勉強していたのです。立派ですね。
入試の得点で,500点のうち350点取れていたとすると,一年間,350点のまま実力が上がりませんでした。逆に周りはどんどん伸びていきますので,相対的に偏差値は下がりつづけました。
その当時,塾は日曜日をお休みにしていました。聞いてみると,平日と土曜日は塾でがんばっているものの,日曜日には一切勉強していないのだそうです。
1日さぼって1週間の努力が水泡に帰していたのかもしれません。
しかし,実感として,勉強を1日さぼったときのダメージの大きさは計り知れないものがあります。
平日1日に5~6時間勉強していたとして,すでにかなりを勉強に費やしているでしょう。1日分の6時間を取り戻すとして,次の日から毎日1時間ずつ多く勉強できるかというと,なかなか難しいことは想像に難くないですね。
実はもっと大きなロスがあります。
勘が鈍るのです。
懸命に勉強した経験がなければ,この勘というものを理解できないかも知れませんが,英文を読んだり,数学の基礎問題を解いて正確に計算できたり,…理屈ではなく感覚的に自然にできている作業があります。
こうした部分がたった1日休んだだけで驚くほどできなくなるのです。
元通りにスラスラできるようになったぞと,勘を取り戻すためには,やりは1週間かそれ以上かかるものです。
それまでの間は,勉強もはかどらないことになりますね。1週間どころか,1か月くらい取り戻すのにかかるのかもしれません。
以前も書いた正月特訓は,このように勘が鈍ることを防止するのが目的です。
大変ではありますが,受験生の方はお正月もしっかり勉強できるよう計画を立てるといいでしょう。
長時間の勉強が難しい場合でも,英数それぞれ30分だけでもやってみると,勘が鈍ることは防げるものです。
では。