こんにちは。
ある方から届いた手紙をなくしてしまい,家の中を探しました。無事に見つかったのですが,昔にいただいたお手紙を見つけ,印象深いものはいくつか読み返してみました。
自分は人に恵まれていたなあと,感謝の気持ちでいっぱいです。
東京の塾を辞めて札幌に戻ってくるとき,ある生徒からお手紙をもらいました。
この子はある中学校を受けて不合格となりました。次は高校受験を目指して,中学生になってからも塾に通いつづけてくださっていました。
そのお手紙に,こんなことが書いてありました。
「どんなことがあっても,自分に損なことは一つもなく,経験したこと全てが自分の財産になることが,だんだん分かってきました。」
中学受験は失敗したけれど,それも自分の力になったと,前向きに生きています。まちがいなく幸せな人生を送れることでしょう。
中2から中3にかけての春休み書いた文章です。信じられないほど大人です。
さて,中学受験というのはリスクを伴います。勉強が大変で,おかしくなってしまうことがあったり,不合格のショックが大きくて立ち直れなかったり,十分に遊ぶ時間を取れなかったことが人生に影を落とすこともあるでしょう。
もちろん,メリットも大きいですよ。
勉強が大変とか,遊びたいとか,そうした気持ちで受験に向き合えないのであれば,受験をやめることもできます。一方で,なかなか避けにくいリスクが不合格になったときの落ち込みです。
不合格を経験したことで,自分は何をやってもダメだ,一切合切すべてのことをがんばりたくない,失敗が怖いから挑戦をしたくない,…と,無気力になってしまって立ち直れない子どもたちを何人か見てきました。中には中学3年生くらいになってもまだ引きずっている子もいました。
手紙をくれた子は,本当によく勉強をがんばっていました。中学受験では補欠になったものの,席が回ってくることはありませんでした。本当に数点差での不合格で,悔しさも計り知れないでしょう。
それでも,がんばったことでたくさんのものを手に入れ,大きく成長しました。だからこそ,前を向いて中学でも勉強をがんばれたのだと思います。
不合格によるリスクを避けるには,本気で取り組むこと以外にはないのかもしれません。受験勉強を通じて成長すれば,失敗も乗り越えられるでしょう。
では。