志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

勉強しなくても心配ない子

こんにちは。

 

現在,いろいろな中学校で三者面談が行われています。

教室の生徒さんたちは,よくがんばっていますとほめられることが多いようです。私にとっては,子どもたちがうまくいっていることが再確認できる時期でもあります。

 

さて,私が中学生のときですが,本当に勉強をしない子でした。

やや勉強をするようになった中学3年生のときですら,1日の勉強時間は0分から1時間程度に過ぎませんでした。5が2~3個しか取れず,内申点が高くならなかったことも納得ができます。

 

中学3年生のときには,毎朝棒グラフをかいて前日の学習時間とその科目を記録し,先生に提出していました。

さすがに,「0分」と何もかかずに出すのもばつが悪いです。周りのクラスメートもそれなりの時間は記入しています。塾だったからと,かなりの長い「棒」をかいている子もいます。

仕方がないので,毎日水増しして記録していました。

頻繁にあったのは,部屋でずっと本を読んでいて勉強時間が0だったこと。こんなときは,「1時間_国語」と「棒」をかいて出していました。

「30分しか勉強していないけど,1時間にしておくか」など,終始こんな具合でした。

 

夏の三者面談のときのことです。

母と私が担任先生と向き合っていると,先生が学習時間の記録用紙を取り出して目の前に広げました。さすがにまずいと思い,血の気が引きます。

案の定,「にし,毎日ウソをかいているだろう?」と。

「はい,すみません。」

とりあえず,謝ってやり過ごすしかないでしょう。が,しかし,意外な言葉を耳にします。

「勉強することは恥ずかしいことではない。きちんと正しく報告しなさい。本当はもっと勉強しているだろう。」と。

 

単なる自慢話になってしまいましたが,学校の授業を聴いただけで,ある程度は理解できましたし,テスト前になって復習しなくても,だいたいのことは覚えていました。

私に限らず,勉強ができる子どもたちの中には,信じられないほど勉強時間をとっていない方がいらっしゃいます。しかし,適性は高すぎるくらいなのですから,時期が来れば必ず猛勉強して才能を開花させます。

たまに,大変によくできる生徒さんの親御さんから,子どもがまったく勉強をしませんと相談を受けることがあります。まったく心配ありませんので,温かく見守ってあげてください。

 

私の場合には,中学3年生の1年間は,人生の中でももっとも多くの文学に触れた時期でしょう。このことが,人生を豊かにしたでしょうし,のちのち底力のような形で勉強にも大きく役立ちました。高3の受験期には,現代文は簡単に高得点が取れました。

 

中学3年生,受験生の自分が,こうした1年間を過ごせたことには感謝しています。両親が放任してくれたおかげでしょう。逆説的ですが,勉強をがんばらない選択をしたことが,のちに学力を大きく伸ばしたと思っています。

 

では。