こんにちは。
漢文を教えるときに
「我 愛 你」と黒板に書きました。
すると,これを「うぉ あい にぃ」と読める生徒さんがいました。何でも,歌謡曲の歌詞に出てくるのだとか。
多少なりとも,漢文の理解の一助となっているでしょう。
また,「twice」という英単語がはじめて出てきたのですが,これも「2回」という意味だと,教わっていないのにわかる生徒さんがいました。
何でも,「TWICE」というグループがあるとか。こちらは直接的に英語に役立っています。
さまざまな書籍に限らず,テレビや雑誌,さらにはマンガといった娯楽に重きを置いたものからであっても,私たちは知らず知らずのうちに多様な知識を得ています。
こうした一見無駄と思える知識や経験も,「無駄」ではなくて,かなりの文化の厚みを形成していて,学習に役立っているのかもしれません。
最近,世代としての学力の低下を感じるのですが,若者たちがインターネットに割く時間が増えていることが一因なのかもしれません。
生徒さんたちに聞いてみると,あまりテレビを見ない方がほとんどです。本を読む割合は,昔と大差はないような気がしています。本を読む生徒さんが,勉強が得意な傾向にあることも昔と変わりはないでしょう。
問題は「テレビかインターネットか」というところかもしれません。
テレビだと,その時間に放送されているものの中から見る番組を選ばなければなりません。選んだ番組であっても,このコーナーは好きだけれど,別のコーナーはあまり見たくはないということもあるでしょう。だらだらテレビを流していると,報道であるとか興味のないことにも目が向くことがあります。
一方で,インターネットであれば,自分が好きなものだけを見ることができます。
その違いにより,インターネットを利用することで得られる知識は,非常に限定的なものになっているとも考えられます。
もちろん,読書をするのが一番なのですが,インターネットとの比較においては,テレビを見たほうがよいのではないかと考えています。私たちが想像している以上に,テレビから得た知識は多いのかもしれません。
では。