志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

宿題を写した子への対応

こんにちは。

よく,答えを写して宿題を出す子がいます。
そのときにどうするか?

まず,宿題を写したかどうかは,ほぼ100%の確信をもってわかるものです。
指導した経験があおりの方ならわかっていただけると思います。
生徒がどんなに「うまく」不正をしたとしても,一目瞭然です。
もっというと,中身を見なくてなんとなく写したのか真面目にやったのかたいていはわかりますし,
中身を点検していると,この問いだけは写したな,ほかは一生懸命やったな,とか
ここまでやって力尽きたな,それからは写しているな,とか,そうしたことがよくわかるものです。

昔は,写した生徒と話をして(ただ,状況にもよりますが,どう話すかは難しい)
しっかりやるように伝えていました。
そうすると,丸写ししていたものが,ちっとだけ答えの文言を変えたり,
わざと×の問いを作ったり,「工夫」をしてきます。
要するに,改善しないわけです。
前者の「工夫」をした場合,数字や言葉だけを記述する問いは全部〇なのに,
記述問題だけは,おかしな風に文言を変えてしまって(つまりは理解していない)全部△とか,
ばかばかしいことも起こります。
最悪の場合は,以降,まったく提出しなくなる子もいます。

さて,どうするか?
これも長野先生のやり方にヒントを得たものです。
一言でいうと,そのまま放っておきます。

写したにしても宿題を出したということは,
その生徒は少なくとも「宿題を出さなければ」という意識を持っていることになります。
「生徒を100%信頼する」ということとも関係しますが,
その生徒の出そうとする心を信じて,しっかりできるようになるまで待ちます。

宿題に〇つけをして返却することも多いのですが,
「まるで模範解答みたいに素晴らしい答えだ!君は本当によくできるね。」
「これを100点取るのは信じられないよ!天才だね!」
「この問いは絶対に解けないくらい難しいよ。すごいね!どうやって解いたか教えてほしいよ!」
のように,大絶賛してベタ褒めして返します。

すると,そのうち一生懸命に解いた宿題を出すようになります。
写したことはわかっているよと,なんとなく生徒に伝わっといるでしょうし,
真面目にやってきた宿題に対しても,
「しっかりと考えて解いたとよくわかるよ。素晴らしいね!」くらいに,
宿題を写していたことを指摘しないで,今の姿勢をほめておきます。

正直に申し上げて,
受験に間に合わないことがあります。
ただ,生徒を叱って無理にでもやらせたら間に合うのかと言われれば,それもわかりません。

受験の合否よりも大切なことはあるかと思います。
自分で気がついて改めたならば,
この子はきっと,仮に第一志望がダメだったとしても,
進学先の学校でも,その先に社会に出ても,大丈夫だと思うのです。

では。