こんにちは。
高校受験のための塾と大学受験のために塾では,性格が大きく異なると思います。
そのあたりを書きたいと思います。
難関高校を受験しようと思うと,
学校での学習内容が入試に対応していない場合がほとんどです。
学校で学ばない応用・発展内容をどこかで補填する必要があるということです。
したがって,多くの方が塾に通われています。
一方で,難関大学を受験しようとする場合ですが,
そうした方のほとんどは進学校に通っていて,
(一部の国立の附属高校など,例外もあります。)
入試の内容にもふれます。
難関高校入試では,応用・発展問題がたくさん出題されます。
多くは,特別に勉強しないと対応できない知識を含んでいます。
(それでも前提となる基礎力がすごく大切)
難関大学入試では,
応用・発展問題といっても,基礎的な知識をいくつか組み合わせた問題が多く,
基礎力を徹底して鍛えれば,たいていの問題には対応できます。
もちろん,一部,対応できないもの,難しい知識を知っていたほうが便利なものはあります。
しかし,合格点を取るというのであれば,基礎が固まっていれば十分です。
高校受験でも,大学受験でも,
塾・予備校は応用・発展的な内容を中心に教える点に変わりはありません。
ただし,
高校受験では,それが必ず必要であり,
大学受験では,必ずしも必要ではない,
ということになります。
したがって,こういう商売をしている私が言うのも変な話ですが,
進学校に通っているなら,大学入試は,学校の勉強で十分
(塾・予備校は不要)ということになります。
学校の勉強だけしっかりやれば,すごく力がつきますし,
塾にも通うことで,学校の勉強の塾の勉強も中途半端で力がつかないというのが一番いけません。
大学受験のために塾・予備校に通われる方で失敗しがちなタイプが次のような方です。
「〇〇が苦手だから,この科目だけは予備校に通おう。」
「学校の成績が落ちてきた(悪い)から予備校に通おう。」
つまり,これらの方は基礎を固めるべきですし,
それで合格点はとれるわけです。
高校受験の塾と同じように考えて,塾・予備校に通おうとすると,
まったく成績があがらなくなってしまう可能性が高いです。
まとめると,
大学入試では,まずは基礎を徹底して固めるべき。
(数学であれば,問題集を3周以上解く,英語であれば,予習と音読,といった学校の勉強を徹底してやってください。)
その上で,学校の勉強が完璧で物足りない,もっと上を目指したい,
という場合に,塾・予備校で応用・発展的な内容を勉強してください。
大学受験の場合は,得意教科を学ぶのが塾・予備校です。
合格点を大きく上回れる学力が身につけば,その教科は強力な武器になるでしょう。
また,学校では大学受験のための科目を全部カバーできない場合もあります。
文系で最難関国立を目指すときに,地歴科目を1つ塾・予備校で補填することもできます。
高校3年になって,個別の大学受験対策に利用する手もあります。
例えば,「東大の国語」「一橋の日本史」のように,特定の大学の特定の科目に特化した対策を受けることです。
迷われているのであれば,信頼できる先生に相談なさるのもいいと思います。
個々のケースによって最善の方法は異なるからです。
ただ,塾・予備校の中には,「売上」を優先して,講座を取らせる方向に誘導している場合も多いので,気をつけてくださいね。
では。