志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

語彙

こんにちは。

今日は語彙についてです。
「語彙」は思った以上に大切です。(日本語の語彙の話ですよ。)
なぜなら,人は考えるときに,頭の中で言葉を使って話すようにして考えていますね。
たとえば,今日の夕食に何を食べようか考えてみてください。
「今日はお肉が食べたいなあ。スーパーで何のお肉が安いかなあ。」
「昨日のキャベツが余っているから,これを何かに使いたいなあ。」
「駅前の〇〇で牛丼でも食べようかな。」
などと,頭の中で独り言でもつぶやくように考えることがわかると思います。

つまり,語彙力がある方のほうが,さまざまな思考ができるし,
いろいろと難しいことを理解する場合でも有利だということです。

では,語彙はどのように獲得されるのでしょうか。
結論から言うと,その「語句」に接した経験の積み重ねです。
たとえば「やばい」という若者言葉がありますね。(いい意味で使う場合です。)
「やばい」をいい意味で使用することは,辞書に載るような市民権をまだ得ていませんが,
「このラーメン,まじやばいわ。」
「あの難しいテストでこの点数はやばくない?」などと,
使っているのを聞いているうちに,その語句の意味と使用方法がわかってきます。

子どもであれば,
本を読むとか,大人と会話をするとか,難しいテレビ番組を見るとか,
そういうときに知らない「語句」と出会って,それを繰り返していくうちに語彙として獲得できるのでしょう。
単純に辞書を引くだけでは足りない場合もあります。

たとえば「わたしは物腰のやわらかい少年だった。」という文章があり,
「物腰」って何だろうと思ったとき,
辞書には「物腰:人と接するときのものの言いぶり。人に対する態度。」とあります。
では,「物腰」のやわらかいとはどういうことか?
辞書を引いただけではしっくりと来ない場合も多いと思います。
つまり,何度も「物腰」と出会う経験が必要ということです。

何度か,「国語」が一番大切,ということを書いたと思いますが,
「語彙力」が思考力や理解力にも影響しているというのが理由の1つです。
語彙の獲得には「経験」が必要ということもおわかりいただけたかと思います。

国語の勉強だけでは追い付かず,
普段から本を読むであるとか,大人が触れるような新聞や報道番組に接する機会があることや,
そうしたことが大切だと思います。
マンガとゲームばかりではうまくはいきませんね。

では。