志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

ルール~レバ刺しが食べられる店~

こんにちは。

こんなニュースがありました。

数年前に牛レバーを生で食べることは禁止となり,
「レバ刺し」が全国の焼き肉店のメニューから消えました。
しかし,その後も「脱法レバ刺し」のようなメニューを提供しつづけるお店があったようです。
「〇〇では,レバ刺しが食べられるぞ。」という噂を何度か耳にしたこともあります。
好物ではないですし,危険を冒してまで食べたくはありませんので,実際に行ってみたことはありません。
ただ,総合的に判断して,おそらく,本当に食べられたのでしょう。
「レバー焼き」というメニューがあり,「いわゆるレバ刺し」が出てくるそうです。
焼き肉店なので,「焼いて食べてください」という前提なのですが,
その後の,どのように楽しむかは人それぞれということなのでしょう。

このニュースでは,「あかんやつ」というメニューで,
「焼かないとあかんやつ」という意味で提供していたそうです。

社会にはルールがあり,当然守るべきものです。
今回のケースは完全にアウトですね。
ただ,ルール通りにすればいいわけではないということも事実ですね。

1~2年前だったかと思いますが,
LCCに搭乗しようとした障がい者の方が,飛行機会社がルール通りに対応したために,階段を這って上って行ったというニュースもありました。

中学校でも,宿題のワーク提出があり,ノートにやって出した子がいたのですが,
先生から「ワークに直接書きこまないとダメだ」と受け取りを拒否されてしまったということがありました。

どちらも本末転倒ですね。
前者は乗客の安全に配慮するという最優先事項がわかっておらず,
後者は生徒の学力を伸ばすというこれまた最優先事項がわかってらっしゃらないように思います。
ちなみに数学のワークでした。
ノートにやって,間違えたところ,苦手なところを繰り返したほうが伸びるのは自明です。

先生側にも,忙しいからノートだと見るのが大変だ,みんなワークに書きこんでいるわけでワークに書きこんで出すのが暗黙のルールだ,みたいな認識はおありなのでしょう。

ルールについていえば,現代から考えると明らかにおかしいことですが,
ひと昔前には,まあ20世紀ですね,高校生でもお酒を飲ませてくれるお店があったり,
ふつうにタバコを吸っている高校生がいたり,
ものすごく社会がおおらかで緩やかでした。
この時代だと,上記のような問題は発生しなかったようにも思います。

ルールは守らないといけません。
ただ,ルールが明らかに現実とずれていて,ルールよりももっと大切なものを優先しないといけないこともあります。
そのあたりの線引きが難しい世の中になったなあと,最近では感じています。

やさしさや,知恵,いざとなったときに断固として対応する勇気,
ルールを曲げて,何か大切なことを優先する場合でも,そうしたことが求められるのでしょう。
これは,多くの人には難しいことなのかも知れません。
背景として,日本人の文化的なレベルが落ちているようにも感じます。
お金に代表される実利だけを追求するようになって,精神的な安定が無視されているとも言えるかもしれません。

では。