志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

学校の授業を聞こう

こんにちは。

勉強に関しての基本の「き」です。
学校の授業をしっかりと聞いてみましょう。

私立の中学校を受験するなら,確かに学校の授業はほとんど意味がないかもしれません。塾ではるかに難しい内容をずっと先の範囲まで学習し終えているからです。
ただ,これもあくまで「入試偏差値」という物差しで考えた場合のことで,教育的見地から言えば,義務教育である学校の授業はしっかりと聞くべきではないでしょうか。

本題は中学生と高校生ですね。
高校生については何度か触れたことがあります。進学校の授業は入試に十分に対応していますし,学校の勉強さえしっかりとできていれば,その学校が合格実績を出している大学には合格できるということです。とくに,高校1年生のうちはそうですが,学校の勉強を中心に据え,しっかり基礎を固めましょう。それで,学校の勉強だけでは物足りない,もっと難しいことを勉強したいという場合に,はじめて塾・予備校を検討なさるのが筋です。
難関大学であっても,大学入試で問われることはほとんどが基礎です。応用といっても,基礎を複数組み合わせて問題を複雑にしているものが多く,基礎ができていれば対応ができます。ただ,その基礎の内容が膨大なので,1つ1つ丁寧に定着させていくことが大切になります。つまりは,学校の学習とその復習が第一の優先事項ということになります。

次に中学生です。
塾で習っているからと,または学校の先生をバカにして(もしくは両方),学校の授業をおろそかにする生徒が少なからずいます。これも反抗期の中学生という時期を考えると,普通のことではあるのですが,学習面ではマイナスに作用することも多いでしょう。
1つには,高校入試には内申点が関係します。学校の授業もしっかりとがんばって,内申点で不利にならないようにすることが必要です。
また,学校の授業を聞けば,理解度も増すはずです。
塾で教えていていつも感じることが,「授業時間が足りない」ということです。1教科90分ないし60分程度で週1回しか塾の授業はありません。中学の授業が,1週間に50分×4回程度あることを考えると,教科によってばらつきはあるものの,おおむね学校の3分の1程度しか時間がないことになります。

したがって,塾の授業はどうしても最低限必要なことにフォーカスして教えてしまいがちになります。知識の背景であるとか原理であるとかの深い部分までお話しできないことが多いです。
対して,学校の授業は十分に時間がありますので,生徒に学校でどういうことを教わったのか教えてもらうことがありますが,原理や背景について丁寧に解説してもらっていることが多いです。
確かに,難関校を目指すのであれば塾は必要ですし,学校の内容だけでは応用レベルが足りないのですが,学校が原理や背景まで丁寧に解説してくれるわけですから,生徒たちが理解を深めること,また塾の繰り返しで学校が復習になることが多いと思いますが,その上で知識を定着させることには大いに役立つはずです。
つまりは,学校の授業と塾の勉強は補完的な要素があるということです。
実際,学校の授業をしっかり聞いている生徒は理解度が高いですし,学校の授業を聞くようになった生徒は理解度や定着度が大きく改善する傾向があります。

塾を中心にがっぱっているのに成績が上がらないという方は,学校の授業もがんばってみてください。また,春から高校に進学する方も多いかと思いますが,次の春休みから高校1年生の1学期が大学受験に向けてもっとも大切な時期です。しっかりと高校の勉強をこなして学習を軌道に乗せることが大切です。

では。
がんばってください。