志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

勝ちたいと思うこと

こんにちは。

昨日はお休みで,将棋を指していました。
札幌市を拠点に活躍されている女流棋士の久津知子先生が主催してくださった「駒夢交流会」というものに参加してきました。ゲストとして,今泉健司四段がいらしてくださいました。

今泉先生がおっしゃっていた言葉で印象的なものがありましたので紹介させていただきます。
「大会では,一番勝ちたいと思っている人が勝つ。」というものです。
絶対に勝つんだと勝ちにこだわってほしいし,その強い気持ちがある人が勝ってきたのも事実なのだと。

今泉先生の経歴を簡単に紹介します。
実は,一度はプロ棋士への夢を断たれた方です。
奨励会というプロ棋士の育成機関で,プロの一歩手前の三段にまで昇りつめたものの,さらには1位と2位がプロに上がる三段リーグで次点2回と,本当に惜しいところまでいったものの,一度は年齢制限で奨励会を退会されました。

その後,アマチュアの大会で何度も優勝されて,アマチュア枠でプロの棋戦に参加される機会が度々ありました。そのプロ棋戦でも,たくさんのプロ棋士に勝ち,プロ編入試験の資格を得たのでした。プロ編入試験では,若手の気鋭の棋士を相手にして3勝1敗の成績をあげ,見事にプロ棋士になられたのでした。
ちなみに,昨年,テレビのNHK杯という棋戦で藤井総太七段にも勝たれています。

将棋に勝って道を切り開いてきた今泉先生ですが,将棋の多くのアマチュア大会はトーナメント方式で,1度負けたらそれでおしまいとなります。勝ちつづけるしかないのです。さらにプロ棋戦での活躍,プロ編入試験と,負けられないギリギリの戦いを勝ち抜いてこられたわけです。
そんな今泉先生の「一番勝ちたいと思っている人が勝つ」という言葉は,本当に重みのある一言ですね。

入試でもそれと似たところがあります。
「自分だけは絶対に合格する。」
「自分が学校に選ばれないはずはない。」
そんな強い気持ちを持っていると,合格できるように思います。もちろん,その気持ちの裏付けとなる努力も必要ですよ。

また,藤井総太先生に勝った今泉先生ですが,実力は相手のほうがずっと上だけれど,どうやったら勝てる可能性があるのかとイメージされたそうです。そのイメージ通りの展開となり,将棋に勝てたそうです。
入試でも,合格するイメージを持つことが大切です。具体的に,この教科ではこんな感じて解いていって,これくらいは取れるはず。この教科は得意だから,ここまでの部分は確実に全部正解して,…みたいな試合展開を概観を見通して,合格点を取れるイメージを持つことですね。合格点を取れるイメージが持てないということは,それはすなわち合格できないことを意味するでしょう。

入試はまだまだ先ですが,そのときに合格できるんだ,という強い気持ちが持てるよう,今からしっかり勉強されるといいでしょう。

では。