志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

軽い不登校

こんにちは。

何か用事がない限りは,毎日昼頃に教室に来ています。
最近,私が乗るお昼頃のバスに,通学する高校生が1人乗っています。何か事情があって昼から学校に行かれているのでしょう。表情を見る限りは,心配するような事情があるわけではなさそうなのですが。

私自身のことを思い出すと,高校3年生のころ,学校を頻繁にさぼっていました。遅刻して3時間目くらいから学校に行くことも多かったです。
まったく褒められたことではないですし,さぼることを肯定しているわけでもありません。

さぼるようになった理由ですが,そのころ腰を悪くしていて,定期的に通院しており,それで遅刻することもあったというのが1つですが,単純に行きたくないというのが大きかったように思います。
当時は,朝学校に着くと,時間割を眺めて1日の計画を立てていました。「計画」といっても,どれだけ眠るか勘定していたというほうが正確でしょう。7割くらいの授業は聞いていなかったのですが,逆にいうと残りの3割は聞く必要がありました。3時間目は地学だから聞かないといけないな,1,2時間目はしっかりと眠って地学の時間に眠くならないようにしなくては,と,こんな具合です。
受験勉強の多くは自宅で行い,学校は受験勉強の補助的なものであったり,寝る場所であったりしたのです。
当時は,明け方の3時くらいに寝ていました。学校に行くには6時に起きるのですが,睡眠時間が3時間で足りるはずもなく,学校で眠って睡眠を確保してたわけですね。

どうせ学校でも寝ているのだから,家でしっかりと眠って,学校に遅刻していったほうがいいな,と,そんな考えからさぼるようになっていきました。学校の授業はほとんど役に立たないから,自宅で学習をしていたいし,友達もいないから学校に行っても楽しくないし,1時間かけて通学するのも苦痛だしと,一度さぼるとどんどん行きたくなくなります。
こういう言葉があるとすれば,「軽い不登校」になっていたのでした。

当時を振り返って,助けられたと思っていることは,親や先生方に,さぼることについてガミガミと言われなかったことです。受験勉強であっぷあっぷしていたのも事実です。学校に行けとしつこく言われていたなら,本当に不登校になっていた可能性はあります。

不登校に限らず,子どもたちが,何かがうまくいかない状態になることはよくあります。
「根性がない」とか「不真面目だ」とか「やる気がないだけだ」とか,子どもたちの状況や内面をよく見ずに精神論のようなもので片づけようとすることがあります。ただ,精神論で解決するならはじめからしっかりとやっているわけです。子どもたちは「何もわかってくれない」と感じてしまうことでしょう。
うまくいかないときこそ,厳しいことを言うのではなく,優しい気持ちで子どもたちの内面と向き合うことが必要なのだと思います。それをせずに叱咤激励することは,かえって子どもたちを追い詰め,悪い結果を招くことが少なくないように思います。

では。