志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

毎朝5時起床

こんにちは。

7月31日はお休みをいただきました。
ちょうど,30日から31日にかけて,札幌で将棋の王位戦という大きな対局があり,31日には解説会が行われていましたので,見に行ってきました。

解説を担当されたのが,野月浩貴八段という札幌出身のプロ棋士の方でした。
野月先生が対局者の木村一基先生との思い出などをお話しされていたのですが,その中で,次のようなお話がありました。

木村先生は千葉県のご出身で,当時も千葉県に住んでいらっしゃいましたが,ご両親が札幌のご出身だったため,夏休みの間に札幌の祖父母の家にいらしていて,それで札幌の将棋大会に出場されたそうです。
木村少年は,そこで,同じ学年の野月少年と出会い,決勝で駒を戦わせたそうです。
そのとき,野月少年は木村少年から,自分はプロを目指していること,さらには佐瀬勇次先生に弟子入りもしていることなどを聞き,さらには,君はプロを目指さないのと,さらりと当然のように質問されたそうです。

北海道の田舎にいて,プロなど想像だにできないような状態だった野月少年は,東京(北海道の小4にとっては千葉も東京もほとんど区別がない)の同じ小学4年生がプロを目指しているのだな,東京の子たちは進んでいるなあと感じたと同時に,自分もなれるかもしれないな,本気で打ち込んでみよう,プロを目指してみようと考えたそうです。

そこからがすばらしいと思いました。
翌日から,野月少年,まだ小学4年生で10歳になったばかりの少年は,毎朝5時に起きて将棋の勉強をはじめたそうです。才能のある方,最上位まで登りつめた方というのは,ものすごく努力したということが,見えにくい場合があります。しかし,ものすごい量の勉強をしたことは事実でしょう。
小学4年生が5時に起きて勉強というのは,中学受験生でもなかなか聞かないことです。それを自主的にできたというのは,本当に驚異的なことではないでしょうか。

ちなみに,約1年半後,小学6年生の野月少年は小学生名人戦で優勝をします。
努力がまずは実を結んだということでしょう。

勉強についても同じようなことが言える場合があります。
「量」がすべてではないですが,純粋にある一定「量」の勉強が必要なこともまた事実です。
成績が上がらないとき,実は単に「量」が足りていないというのは,気がつきにくく,またありがちな理由でもあります。
毎日4時間の勉強をするのと,5時間の勉強をするのでは,どちらがより成績が上がるのか。6時間だとどうなのか。答えは非常に明快で単純ですね。

もしも,思うように成績が伸びていない,もっと成績を上げたいと思うのであれば,まずは「量」について見直してみるといいかもしれません。もちろん,ほかに原因があることもありますが,まずは「量」から考えるといいように思います。

では。