こんにちは。
高校入試間近,さらには定期テスト間近ということで,学校がお休みの土曜日は忙しく,自宅に帰ってこの時間に更新しています。
さきほど,軽く夜ご飯を食べて,缶ビールを1本飲んだところです。
以前にいたある会社での話です。
新しくお店をオープンさせることになりました。そのお店の店長になるように言われたのが私でした。それで,いろいろと事情はあったのですが,私はそれを断りました。
別の方が店長となり,そのお店はスタートしましたが,期待をはるかに超える大繁盛となりました。
もしも自分が店長だったとしたら,絶対にこんなに繁盛しなかったことは断言できます。そのお店のスタッフの方たちには,自分がもっていない長所があったことは事実です。それが繁盛の要因だったでしょう。それも素直に認めます。
ただ,嫉妬とか後悔とかそういうものではなく,このお店は長期的にはまずい方向に向かっているのではなかろうかと感じていました。
飲食店のように,日々,違うお客様がいらっしゃるという商売(常連客もいらっしゃいますが)ではなく,お客様をある程度長い期間,面倒を見なければならない商売でした。後先考えずに,こんなに顧客を抱えては,様々な不都合が生じるのではないかと思っていました。
スタッフも忙しくて消耗が激しいでしょう。顧客1人1人へのサービスも薄まるでしょう。日々の業務でも小さなミスが知らず知らずに積み重なるかもしれません。
会議では,そのお店は称賛されるわけです。店長さんも無邪気に喜んで,もっともっと顧客を増やしますとさらに意気込みます。
そんな中,店長さんは周りが見えていないし,まずいかもしれませんねと,私が勤務していたお店の上司とは話していました。その上司はそんなことを上に報告するような方ではありませんでしたので,気を許して話したのですが,その方も私と同じような考えで状況を俯瞰されていました。
その新規オープンのお店に,1人の女性スタッフがいました。何度か仕事のことで電話でお話しした程度ですが,非常に優秀な方だと感じました。
コンピュータのバグを修正するように,周りが見えていない店長の下で,ひたすら苦労しながらお店を回しているのはこの方ではなかろうかと想像しました。顧客のフォローなんかも随分とされていたでしょう。しかしそれは目立たない仕事です。見えにくい分,評価もされにくいでしょう。
あるとき,そのお店を管轄する上長(店長の上の方)とお話する機会があり,この女性が有能ですよねと問いかけてみたところ,「そう,そうなんです。ただ,私以外に誰も評価してくれないんです。はじめて評価してくれる人に会いました。」とおっしゃって驚かれていました。
私がそんなことを言っていたと彼女に伝われば,少しは彼女も報われるかなと,そんなことも少しだけ考えていました。
しかし,ほどなくして,彼女は会社を去っていきました。
ほとんど評価もされず,地味な役回りばかりを演じて,徒労感があったことでしょう。バカバカしくなったのかもしれません。
評価をされないと,なかなかモチベーションは維持できないものです。
子どもたちにとっては,ほめられることが評価されることであるでしょう。少しでも点数が上がれば,少しでも勉強時間が増えれば,それはほめてあげるべきでしょう。
では。