志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

今年の内申点はどうなるのか

こんにちは。

 

一部の地域では学校が再開されたものの,都市圏ではまだまだ学校の休校がつづいていますね。今日は,中学生の内申点について考えみたいと思います。

 

休校中に課題が出されていますが,みなさんは進んでいるでしょうか。

何らかの形で定期テストは実施され,内申点はつくでしょうが,課題が内申点に与える影響は非常に大きいと思います。

4月,5月と学校がなかったわけですから,仮に3学期制とすると,1学期のうちの半分は休校だったことになります。授業中の学習姿勢,提出物,小テスト,…など,定期テスト以外にも評価の対象となるものは多いですね。4月,5月のそれらの分がすべて「休校中の課題」で評価されることになるでしょう。

 

さらにいえば,6月に予定されているであろう定期テストについて,通常通り実施する学校もあれば,延期する学校,中止にする学校もあり,対応はそれぞれに異なるでしょう。仮にテストが実施できなかった場合,「休校中の課題」で成績がほとんど決まってしまうこともあり得ます。

 

また,「休校中の課題」が成績評価の対象に含まれますが,先生によって,また学校によって成績の付け方のブレが大きくなる可能性があります。

課題の出来をほとんど加味せずに内申点をつける先生,そのときに何となく今までの成績を踏襲して成績をつける先生,課題をきちんと評価してやった子の成績は上げるし,逆にやらなかった子の成績は下げる先生,…などなどいらっしゃるでしょう。たださえ不公平を訴える方も少なくない内申点の制度であるのに,今年はますますその公平性に疑問符がつくことになりそうです。

 

以前に書いた記事です。

shigakuseminar.hatenablog.jp

ある校長先生が

「国際社会でリーダーとして活躍する人材を育成するのが本校の教育目標です。そうした人物を目指す方であれば,どのような環境であっても不平を言わずに努力し,必要な内申点は取れるはずです。」

とおっしゃっていました。

 

今はまさにそのような状況であると思います。

 

2点注意していただきたいことがあります。

「どうせ学校が始まれば,提出物とかテストとか評価されるものはたくさんあるので,課題を適当にやったとしても挽回できるだろう」などと考えるのは危険だということです。

秋以降,再度の休校がないと言い切れないからです。挽回のチャンスは保証されてはいないのです。

 

もう1点は北海道の方,とくに中1の方に向けてのものです。

北海道では,高校入試には3年間の内申点が影響します。現在の中2から公立入試の制度が変わることが発表されていますが,現段階でほとんど発表がないということは,裁量問題がなくなって一本化され,500点満点に変更になる以外には,ほぼ「変更なし」ということでしょう。

 

1学期の内申点は,現在の「休校中の課題」が大きく評価されてつく可能性が高いです。1学期の成績が悪いと,学年末の成績でも挽回できない可能性があります。それが入試にも影響してくるということです。

とくに,入学したての中学1年生にとっては,課題をこなすのは容易ではないでしょう。なんとなく放っておいてやらなかった,その結果1学期の成績が良くなかった,学年末の成績も満足に取れず,この内申点が入試の足枷となる,といった事態も考えられます。

中学校の先生方は,新1年生のみなさんのことをほとんどご存じありません。先入観なしで成績がつくでしょう。ものすごくできる方で,中学2年生からはALL5に近い成績を取るような方でも,油断して「休校中の課題」をさぼってしまうと,ものすごく悪い成績をとり,最上位校を受けられなくなる可能性も出てくるということです。

 

具体的には,「休校中の課題」をさぼって1年生の1学期は「3」ばかりでした。学年末の成績は1学期が足を引っ張って「4」ばかりでした。などとなると,中2,中3がALL5だとしても,入試では著しく不利になってしまいます。

 

仮にトップの学校を目指したいのであれば,どんな状況でもがんばるという心構えが必要ですね。引用した校長先生の言葉通りであると思います。

 

では。