こんにちは。
ことばの使い方というのは難しいものですね。
同じことばであっても,人によって印象は異なるものです。余程注意して使用しないと,誤解を招くことがあります。
かつてお世話になった女性がいらっしゃいます。将棋界では多少は名の知られた方なのですが,正確ではないものの,私のお友達のお母様と表現するのがいいでしょうか。
大変に育ちの良い上品な方で,社会での大人としたの立ち居振る舞いについて,教えていただくこともしばしばでした。
たまにお食事をご一緒させていただくこともありました。みんなで飲みに行くことが多かったでしょうか。
そこでこの女性から教わったことがあります。
お店で注文をするときに「すみません」と声をかけるのはいかがなのかとたしなめられたのです。
注文されるのはお店にとってはありがたいことです。頼むほうも別に「すまない」ことをしているわけではありません。どうして謝罪することばを発する必要があるのでしょうかと。
正しくは「お願いします」と店員さんに声をかけるべきだとおっしゃっていました。
以来,お店で注文するときは必ず「お願いします」と声をかけています。
しかし,「お願いします」はかなりの少数派のように思います。逆に,その少数派からすると,「すみません」と声をかけている方たちは思慮が足りていないようにも感じます。小さな誤解が生じていますね。
2年ほど前に,スパゲッティ屋さんでお箸を頼んで断られたことを記事にしました。
この出来事については,この女性にご意見を伺ったことがあります。
「そんなのは二流,三流のお店ね」と,一刀両断してくださいました。
この方には有形無形にさまざまなことを教わり,またいろいろな面でお世話になり,今も感謝をしております。
自分の人生を振り返ると,年上の女性にいつも助けていただいていたように思います。恵まれていたなあと感謝もしています。
とくに若い男性の方は,年上の女性の方のアドバイスを参考になさるといいのかもしれません。違った目線や価値観から,自分が気がつかないことを指摘してくださいます。
では。