志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

地方の受験生が背負うハンディ

こんにちは。

 

先日の『ドラゴン桜』では,専科の生徒さんたちが東大模試を受けていました。

模試ひとつをとってみても,実は地方の受験生には不利な状況があります。

 

私は一橋大模試(主催する予備校によって「実戦」とか「プレ」とか名前はちがいます)というものを3回受けました。

札幌の会場で受けたのですが,「模試」であるにもかかわらず,そのあまりに地味でひっそりとした感じに拍子抜けしたことを覚えています。

受験生が20~30人程度しかいないのです。当然,係の方も2人くらいしかいませんし,日曜日で生徒たちのほとんどいない予備校で,世間から隔絶されたような雰囲気の中,寂しく模試が行われました。

当時,北海道から一橋に進学するのは年に20人程度だったと思います。さらに受験する全員が3回とも一橋模試を受けるわけではないでしょう。

このくらいの規模になるのは当然なのですが,本番のようなピリピリとした緊張感など体験できませんでした。

 

また,北海道では札幌の一会場だけでの開催です。旭川や函館,釧路など地方都市の学生もいらっしゃいます。彼(女)らの中にはホテルに泊まって1回だけ一橋模試を受けたとか,朝早くに起きて何時間もかけて会場に着いたとか,そんな方も少なくありません。

札幌に住んでいた私よりももっと不利な状況でしょう。

 

受験は団体戦の側面があります。

友達と一緒に同じ学校を目指せるのは心強いものですし,模試の会場や本番の試験会場に知り合いがいるだけでもずいぶんと緊張がほぐれるでしょう。

 

私は一人だけで一橋を目指していました。

塾・予備校にも通っていませんでしたし,同じ学校にも一橋を目指す同級生はいませんでした。

当時の勉強を長距離走に例えるならば,有名進学校の生徒たちが駅伝を走っているのに対して,自分は一人だけでストップウォッチを手にしながら路上を走っていたようなものです。タイムだけを頼りに周りと競っていました。

他人と比較しての自分の位置もわかりませんし,路上で応援してくれる観客もいません。

 

東大にしても一橋にしても合格者の多くは首都圏の有名進学校,地方大都市の有名進学校の出身者で占められています。

こうした状況に少しでも風穴を開けたいとの思いはあります。

また,札幌の子どもたちにしても,是非とも高い目標をもって広い世界に羽ばたいていってほしいとも願っています。

地方の受験生の不利な状況を実感した一人として,伝えられるものは少なくないでしょう。

 

では。