こんにちは。
中3生の授業は,過去問を中心として演習を行っております。
問題集の解答を見てみると,稀に変な解き方をしているものがあります。確かに解けていますし,答も合っているのですが,中学生はこんな解き方できないよ,作問者の意図とは違うのではないかと感じる解法を用いています。
市販されている過去問集にも,解説がいいものとあまりよくないものがあります。「どれでも同じ」と考えると,あとで後悔することもあります。信頼のできる先生に,どれがいいのか聞いてくださるといいでしょう。
7~8年前でしょうか。東京都内の塾にいた頃のことです。定期的に保護者会を開いており,各教科の先生方から簡単に学習のポイントや授業の様子について報告しておりました。
中3生向けの保護者会があったときのことです。入試を控えた時期だったので,過去問集の話が出ました。
まずは国語の先生が「過去問集は声の教育社のものを買ってください。解説が一番詳しくて正確です。」とお話されました。
次の数学の先生も「繰り返しになりますが」と声の教育社さんの過去問集をお勧めします。場が変な空気感になり,次の英語の先生,その次の理科の先生も,声の教育社さんをお勧めされます。会場から笑いも起きています。
理科の先生は,ご自身が過去問集の解答・解説を執筆していたことをお話され,ギャラの違いを挙げて,力のある先生が解答・解説を作っているのだと,説得力あるお話をされていました。
最後に,社会は私が話をすることになっていました。
流れからいくと,声の教育社さんに触れないわけにはいきません。しかし,話すべき内容はすべて出尽くしています。
そこで「私は声の教育社の社長さんと将棋を指したことがあります。」などと話したところ,場を白けさせてしまいました。いわゆる「スベル」という状態です。
声の教育社さんの現会長は中村千尋さんという方で,アマチュアの全国大会でも優勝経験のある将棋のアマ強豪です。私など敵うはずがない方です。
当然ながら,ボコボコにされて負かされたのですが,対局後には感想戦(一局の将棋を反省して再検討するもの)で丁寧に教えていただきました。棋力の劣る私の読み筋に対して,一つひとつ応手を示してくださり,こちらを弱いと見下したような様子は一切感じず,敬意を払っていただいてることに恐縮しました。。本当に謙虚な方だと尊敬の念を抱いたものです。
過去問集が丁寧に作られているのも当然だろうなと感じております。
藤井総太五冠が注目されている今であれば,私の話も笑いを取れたかもしれません。
では。