志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

2023年札幌開成大学合格実績

こんにちは。

 

各高校ごとの大学進学実績を調べてみています。

今年はいろいろと思うところがあります。順に書いていくつもりです。

 

さて,まずは札幌開成の大学合格実績についてです。

数値は,週刊朝日サンデー毎日といった雑誌を参照しております。どうか,みなさまもこれらの雑誌をお買い求めください。

また,札幌開成の場合には,学校のホームページに進学実績が掲載されておりません。実際の数値とは異なる可能性があることをご承知おき願います。

 

小さいですが,図にして貼り付けました。

黄色が北海道大学と最難関の国公立大学,青が関東の私立大学,赤が市内の私立大学です。

 

また,今年は卒業生たちが入学したときの受検倍率も載せております。

中高一貫校になってから,卒業生を出すのは3度目です。入試が高倍率であったこともあり,優秀な生徒さんが集まっているのでしょう。安定した進学実績です。

 

今年は一貫校になって初の東大合格者が出ました。

北海道大学に20人程度,最難関の国公立大や国立医学部に5人程度が合格するくらいの実績で安定しています。今後も同様の傾向はつづくでしょう。

 

一方で気になるデータもありました。

右の赤のグループ,とくに札幌大学の合格者が激増しています。大変に失礼なことは承知で申し上げますが,市内の私立大学を受験する方,とくに札幌大学札幌学院大学を受験する方は,一般的に学力が高くない層でしょう。

ここが増えているのです。

 

受検倍率を載せた意図もこれに関連しています。

札幌開成の入試では,一次の筆記試験で合格定員の倍の人数まで絞ります。さらに2021,2022の卒業生は抽選,2023の卒業生はグループ活動で合格者を選んでいます。

倍率が高かった頃には,筆記試験があることで,入学者のある程度の学力は担保されていたものと思われます。

しかし入試倍率の低下にともない,その機能が作用しにくくなっているのかもしれません。

結果として,校内での学力格差が拡大し,下位層が大幅に増えたとも考えられます。

ちなみに,その後の倍率は,4.58倍→3.69倍…と低下しました。

今後も下位層が拡大していくかもしれません。とくに入試倍率3倍台で推移している2025年以降は注意が必要でしょう。

 

入学できたのはいいものの,入学後に勉強についていけない,まったく勉強が身につかない,などということにならないよう,札幌開成中の志望者の方は,よくお考えくださるといいでしょう。

 

札幌開成のホームページを見てみると,フォントがユニバーサル・デザインに変更されていました。

 

札幌開成ホームページ「校長室の窓」

https://www23.sapporo-c.ed.jp/sapporo-kaisei/index.cfm/11,5601,html

 

すばらしい取り組みであると感じます。

 

教育内容もユニークな学校です。進学実績が札幌開成の魅力ではないですし,もっと大きなところを目指している学校です。UDフォントにも,そんなところが現れていると思います。

あくまで進学実績のみについて書いた記事であることはご理解ください。

 

では。

 

【訂正】

2023/4/13 午後6時

札幌開成合格実績の表中の「入試倍率」が2021年と2023年で逆になっておりましたので図を差し替えております。お詫びして訂正いたします。