志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

勉強する理由

こんにちは。

昨日今日と将棋のニュースが大きく取り上げられました。
中学生棋士としてデビューした藤井総太先生が,史上最速で100勝を達成されました。
また,羽生善治先生はタイトル獲得通算100期にあと1つと迫っていますが,本日の対局に敗れ,通算100期達成は持ち越しとなりました。

この2人のインタビューなどを聞いていて感じるのですが,
「将棋の真理を探究したい」という気持ちから,将棋を指しているようです。
両先生のように,本当に強いプロ棋士でも,将棋について数%程度しか理解できていない,というようなことをおっしゃいます。つまり,自分は本当に将棋についてほとんどわかっていないのだから,純粋な気持ちでこの大好きな将棋というものについてもっともっと知りたい。将棋というゲームを今より少しでも多く解明したい。そのような気持ちだと思います。

勉強についても考えてみましょう。
純粋にもっと知りたいから,何かの真理を探究したいという気持ちから勉強している方もいらっしゃるでしょう。学者や研究者の方の多くはこのタイプではないかと思います。
楽しいから勉強するという方もいらっしゃるでしょう。上のタイプと似ていますね。新しい知識が加わっていく,今までできなかったものが解けるようになる,というのは純粋に楽しいものです。
多くの方がこのタイプではないかと思うのですが,必要だから勉強する方もいらっしゃいます。入試があるから,資格を取りたいから,という理由ですね。
最後に,誰かに(多くの場合は保護者の方)叱られないように勉強するという方もいらっしゃるでしょう。勉強を強制されているという面が強い場合ですね。
もしくはこれらが複合的になっている方も多いでしょうね。大好きな教科は自然にたくさん勉強しているけれど,苦手なものは必要だからやっていて,やるのが苦痛でもある,というような感じですね。

どのタイプがもっとも成績が上がるか,もっというと,大学などのさらに高い次元で勉強したときに成果を残せるのか,答えは自明だと思います。

まずいのは,強制されて勉強しているタイプだと思います。
自分がどうしたいのか,また,強制しているほうの立場あれば,子どもにどうなってほしいのか,というのは考えみてもいいのかも知れません。
何事も言われるからやる,言われないとやらない,したがって怒られないよう人の顔色をうかがって生きていく,と,極端なことを書きましたが,ひどい場合には,そういう大人になっていく可能性もありますね。

素晴らしいのは,知りたいという知的好奇心から,楽しいからという純粋な欲求から勉強するタイプですが,そう感じる方はそんなに多くはないのかも知れません。
もしも勉強に楽しさを感じないのであれば,次のことを考えてみてください。
勉強の中でも,興味を持ったこと,楽しいと感じることがまったくないという方はいらっしゃらないと思います。なんでもいいのです。理科の生物の分野の「鳥類」だけもっと詳しく知りたいとか,国語の古文だけは読んでいていおもしろいからもっと読みたいとか,そういうすごく細かな分野でかまいませんので,探してみてください。もしくは意識して学校の授業を聞いていると,そのうちに見つかると思います。それについて一生懸命にやってみてください。すると,はじめにがんばった1つの部分だけではなく,ほかのことについても「楽しい」と感じる範囲が少しずつ広がっていくはずです。勉強の面白さの見つけ方がわからなかった,それがつまらなかった原因であることも多いですからね。

では。
がんばってください。