志学ゼミナール塾長のブログ

札幌市,中島公園近くの学習塾「志学ゼミナール」のブログです。

どんぐりの背比べ

こんにちは。

昨日は将棋のことを書きましたが,その中で,一流のプロ棋士でも将棋についてほんの数%しか理解できていないと考えている,という趣旨のことを書いたと思います。プロ棋士のインタビュー記事などを読むと,3%とか5%くらいと考えている方が多いようです。全プロ棋士の知識を集大成すれば,10%くらいの理解には到達するのかも知れません。ただ,まだまだ理解が足りていないと,自分の未熟さ?のようなものを感じている棋士が多いということはいえるでしょう。
プロ棋士の方の知り合いも何人かおりますが,みなさん大変に謙虚な方が多いです。これは,将棋のすべてを理解している全知全能の将棋の神様に比べて,自分がいかに小さな存在であるかを認識しているからだと思います。また,謙虚な姿勢で将棋に取り組むことが上達にもつながり,プロにまでなれたたともいえるでしょう。
将棋でも勉強でもなんでもそうですが,この謙虚な姿勢というのは,上達するためには大切な要素であるように思っています。仮に,自分が完璧だと感じているとしたら,それ以上の向上は望めませんね。

ここで勉強についても考えてみたいのですが,全世界のすべてのことについて,自分がどれくらい理解しているかというと,間違いなく1%未満で,限りなく0に近いくらいの割合しか理解していないことは確実です。
生徒たちと自分を比べたとき,確かに自分のほうがはるかにたくさんのことを知っているのですが,どちらも限りなく0に近いということを考えれば,大して差はないと言えます。まさにどんぐりの背比べです。
ですので,生徒と自分の関係ですが,対等な関係であると思っていますし,まして,自分がえらいとはまったく思いません。
これが正しいのかどうか,善悪はまったくわかりませんが,近所のおじさんが子どもたちに勉強を教えている,といった風情の生徒と先生の関係を自分は構築しています。おじさんと仲良しの子ども,そういう関係を理想としています。まったく先生らしくはない先生ですね。
今までも,あまり塾講師らしくないことをたくさん書いてきたかと思いますが,根本にはこうした考え方があります。そして,それは将棋に影響を受けて小さな自分という存在を認識しているからという面が大きいですね。

では。