こんにちは。
行き帰りには,教室の近くの「中島公園」の中を通っています。
鳥にえさをやっている方の話だとか,池のカモメの話だとか,過去にも書いたと思います。通勤中に目にしたことですね。今でもたくさんの人がえさをあげていますし,たまにカモメも見ます。
えさやりについては,札幌市にも問い合わせたのですが,「前向きに検討します。善処いたします。」と,要約すれば「何もしません」という回答をいただいて終わりでした。
ただ,一度注意したご老人はあれっきり見なくなりました。おそらく,別のところでえさをあげているのでしょうね。
帰るとき,たまにいつもの決まった場所で,高校1年生くらいの少年,少女たちが4人くらいでたむろしていることがあります。時間は夜の10時くらいでしょうか。たまにタバコを吸っていたりします。どんな感じの子どもたちかはなんとなくわかっていただけると思います。
商売柄,子どもたちの年齢については,たぶんほぼ正確に当たっているでしょう。なんとなくですが,高校には通っていない可能性が高いな,とも感じています。
ひと昔前の典型的なヤンキーは見なくなりましたね。この子たちも,そうした風貌ではありません。純朴そうないい子たちのように見えます。まだ,顔にはあどけなさも残っています。
夏休みのある日,この日は夕方に帰宅したのですが,いつもの決まった場所で,いつもの子どもたちがたむろしていました。ただ,いつもとは違い,夕方なのに集まっており,普段より人数が多く,10人くらいいたと思います。
周りでは小さな子どもたちが遊んでいたり,公園内を散策している方がいたり,にぎわっている中で,そこだけ異空間のように少年,少女がまるくなって座り込んでおり,何人かはタバコを吸っていました。みなさん,見て見ぬふりをして,彼(彼女)らがいないものとしてふるまっているようです。
この日は,周りに小さい子もいたので,さすがにこれはいけないと思い,注意をしました。
よく怖くないなあ,とか,そんなことをしたら危ない目にあうよ,などとおっしゃる方もおりますが,目を見れば,その子たちが悪い子ではなく,暴力をふるうようなことはしないとわかります。
変なおじさんが来たと,めんどうくさそうにタバコを消す子がいる中,一人のお調子者が,いかにもタバコを消すのはもったいないといった風情で,ああだこうだと言い訳をしてきました。
おいおい,君は完全に依存症になっているね。やめないと体に悪いよ。それから,みんな未成年だよね。
と,暗に釘を刺して,その場を後にしました。
それ以来,その決まった場所で,彼(彼女)らを見ることはなくなりました。きっと今は別の場所でたむろしているのでしょう。
おそらく,1人1人はすごくいい子たちだと思います。実は小心者で意気地なしという面もあるでしょう。だから,みんなでたむろしているし,一回注意を受けただけで場所を変えてしまいます。集団にならないと,ちょっとした悪いこともできないのでしょう。すごくさびしい存在だなと,助けてあげたい気持ちにもなります。
逆に,たむろすると悪いことを行ってしまうのは,流されてしまうような心の弱さがあるのかもしれませんし,みんなと同じように悪いことをしなければ友達を作れなかったのかもしれません。どちらにしても,さびしい存在ですね。
昔からですが,学校生活がうまくいかないと,こうして別の場所,別の集団の中で傷をなめあうようにグループをつくることがありますね。
彼(彼女)らは,学校ではなかなか居場所が見つけられなかったのかもしれません。仮に,もう少しだけでも勉強をがんばっていたら,学校での成功体験が得られていたら,彼(彼女)たちの人生も変わっていたのかもしれないなとも感じます。
いずれにしても,「教育の敗北」でしょう。
勉強が著しく苦手な子どもたちも,ある程度は学校の勉強をがんばる必要があります。「苦手ならやらなくてもいい」ではいけないですし,根気よく子どもたちの勉強に付き合うのも大人たちの責任ですね。勉強の結果が,人生の中で直接勉強とは関係のなさそうな別の部分にも,実は大きく影響していることがあります。
では。