こんにちは。
コロナウィルスの影響で,全世界の雲行きが怪しくなってきました。
オリンピックもいよいよ中止になるように思います。株価が暴落していますので,大不況が訪れるかもしれません。また,日銀が保有する株式,株式に投資されている巨額の年金などはどうなるのでしょうか。
世界史を眺めると,経済の停滞が大規模な戦争を招くこともあります。何かと暗い世相になってきました。
さて,東京都では都立高校の推薦入試(推薦とはいっても希望者は誰でも受けられます。)で「集団討論」というものが実施されています。
示されたテーマについて6人くらいのグループで討論するものです。他には面接と小論文もしくは作文の試験が実施され,内申点も加味して合格者が選抜されます。
かつて東京で指導していたときには,集団討論の練習会を毎年行っていました。
社会問題をテーマに練習することも多く,環境問題や少子高齢社会についてなど,先行きの見通せない暗い話題についても扱っていました。
優秀な中学生たちが討論しますので,活発に議論が行われますし,大人でも感心するような鋭い洞察にもとづいた意見が出されることもありました。
毎年のことですが,暗いテーマに対して,次のようにおっしゃる方が少なくありませんでした。
簡単にいうと「明るい未来を信じてがんばるしかないのではないか」と。
たとえば環境問題についての議論では,今さら原始人のような生活に戻ることはできないし(実際には,原始人のような生活に戻ったとすると,食料生産が激減するので人口の維持は不可能だと考えられているようです),いつか環境問題を科学が解決してくれることを信じて,前向きに考えて進んでいくしかないのではないか,といった調子です。
中学生らしい,純粋で真っ直ぐな明るい意見ですが,大人たちはしばしばこうした視点を忘れてしまうことも多いというのは事実でしょう。
こうしたご時世だからこそ,一人ひとりが明るく前向きに,輝く未来を信じてがんばっていくしかないのでしょうし,それが社会を少しずつ好転させていくようにも思います。
では。